上高地(かみこうち)

中部山岳国立公園の代表的な景勝地、急峻な山の裾を流れる梓川に沿って開けた標高約千5百mの盆地状の広い谷です。
独特の地形や多種多様な動植物など自然の各要素が絶妙のバランスをもってつくり上げた類まれな景観と環境を誇り、特別名勝・特別天然記念物にも指定されています。
清冽な水の流れ、さわやかな新緑の河畔林、斜面を覆いつくす針葉樹林帯、そして堂々とそびえ立つ岩稜。豪壮と繊細さを併せ持ち一瞬たりとも同じ姿のない季節の表情は、四季を問わず大自然の感動を伝えてくれます。
大正池と釜トンネル
大正池は、大正4年の焼岳の大噴火で梓川がせきとめられてできました。当時と比べると土砂の流入で池が小さくなり、林立していた枯木も減ってきていますが、上高地に入り最初に目にする穂高連峰と大正池の景観は四季の表情とともに、多くの人に感動を与えてくれます。現在は、下流の霞沢発電所の調整池として管理されています。
入口の釜トンネルが平成17年7月に新しくなりました。狭く急勾配・急カーブの難所として知られた旧トンネルは、霞沢発電所の取水施設工事のために建設されたものです。
ウェストンレリーフ
日本アルプスの魅力を世界に紹介し、日本近代登山開拓の父とも言われている英国人宣教師ウォルター・ウェストン(著書「日本アルプスの登山と探検」等)を偲び、梓川右岸の岩壁にレリーフがはめこまれています。毎年6月にはここでウェストン祭が行なわれます。
田代池
大正池のわずか上流、原生林の中にポッカリと開いた草原に浅く広がる池です。流れ込む土砂のため、少しずつ埋まり湿原化が進んでいます。池を手前に、穂高連峰と霞沢岳など、それぞれの景色を楽しめます。レンゲツツジやイチョウバイガモ、シロバナシャクナゲも咲きます。
河童橋
上高地のシンボルともいわれる吊り橋で、梓川の清流に架けられた橋の上からの穂高連峰や、焼岳の眺めははずすことができません。
昭和2年に芥川龍之介は、河童橋の周辺を舞台に、風刺小説「河童」を書きました。橋の幅は約3.1m長さは約36.6m。
小梨平
河童橋から少し進み、全長300mのとても美しい流れの清水川を渡った一帯です。カラマツやコナシ(ズミ)、ミネザクラなどが多く見られます環境の良い人気キャンプ場としてアルプスを目指す人たちの拠点にもなっています。上高地の自然を親しむための情報提供施設「上高地ビジターセンター」があります。
徳 沢
ハルニレの点在する明るい草原は、かつて上高地牧場と呼ばれた放牧地のなごりの場所。現在はキャンプ場となっています。前穂高岳東壁の岩壁が目の前に迫り井上靖の小説「氷壁」の舞台にもなりました。5月下旬にはニリンソウの大群落となります。
明神池と嘉門次
原生林の中にあり荘厳な雰囲気を持つ明神池は穂高神社奥宮の境内にあります(拝観料必要)。
背後に明神岳が迫る静寂な一の池と、大岩石が池中に立つ日本庭園調の二の池など、三つの池に分かれています。
池の入り口にある嘉門次小屋はウェストンを案内した名ガイド・上條嘉門次が住んでいた所。前庭には嘉門次のレリーフがあります。
穂高神社奥宮
本宮を安曇野市穂高にもつ穂高神社奥宮が、明神池畔にあります。祭神の一人穂高見命が安曇族のために、それまで湖水だった安曇野を干して土地を作ったという言い伝えにより例年10月8日、明神池でお船神事が行なわれています。
新緑と紅葉
上高地の木々や草花の芽吹きが始まるのは5月中下旬から。穂高連峰の残雪と新緑がもっとも美しい時期は、5月末から6月中。上高地から望む山肌の色づきは9月中下旬から始まり、次第に平らにと降りてきます。平地の見頃は10月中旬。中下旬にはカラマツの黄金色が、彩りの季節に終わりを告げます。
上高地公式ウェブサイト(別ウィンドウ表示)
上高地ビジターセンター(別ウィンドウ表示)
マップから各施設が検索できる松本市アルプス観光協会のページへ(別ウィンドウ表示)
市民記者ブログ「NPGと歩く上高地」、「第39回開山祭の様子」もご覧ください。
山岳ブログ第41回開山祭の様子もご覧ください。
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