トコ トコ トザン(信州松本登山ガイド)

明神岳東稜登攀→1峰登頂→スキー滑降!!

明神岳1峰には、2年前に岳沢から奥明神沢のさらに奥の沢を詰めて登り、1峰と2峰のコルから岳沢側へ登ってきた斜面をスキー滑降しました。その時に1峰と2峰のコルから見えた逆側の梓川側の斜面も、とてもスキー滑降に良さそうな斜面だったのです!(その時の記事は、コチラから。→「明神~岳沢」) 

今回はその斜面を滑るために「明神東稜」という明神岳に登る有名なクライミングのヴァリエーションルートを登って登頂、→反対側の長七沢をスキーで滑って帰る、いつものワンデイツアーに挑戦しようと行って来ました!!

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松本からのアクセス方法

松本市内からのアクセスはコチラをご覧ください→「アクセス
今回登るルートである「明神東稜」は、明神からひょうたん池を経て東稜を登っていくルートになりますので、上高地から通常の登山道を明神へ向かいます。明神橋を渡って明神池の少し先から始まる下記の「ひょうたん池」への夏道登山道から一路ひょうたん池を目指して登っていきます。
 
 

明神~ひょうたん池(2時間程)

IMGP3464上高地養魚施設の奥から、この「ひょうたん池」ルートは始まります。この看板の丸太の橋を渡って対岸の登山道を赤い丸印を伝って登っていきます・・・。
 
 
IMGP3466途中で、このようなガレた沢に出ます。この先には明神岳5峰がドォーンと大きく見えてきます。僕たちが行った時にはちょうど朝焼けの時間になり、朝日が当たってピンク色に輝いていました! でもこのガレた沢を登るのは、この辺りから残雪が出てきて非常に登りにくかったですね・・・。
  
 
IMGP3469ひょうたん池に到着しました。でもまだこの時期はもちろん「ひょうたん池」は雪に埋もれていてありません・・・。 「ひょうたん池」の手前の沢から、もう雪の上を歩く事になりました。なので帰りもここまではスキーで滑ってこれるという事です。

右の尖った山は「前穂高岳」です。このひょうたん池から見ると、前穂高岳の「三本槍」の形がよくわかります。そして左の岩壁が、今回僕たちが登っていく「明神東稜」になります。
 
 

ひょうたん池~明神岳1峰山頂(4時間程)

IMGP3479この「明神東稜」ルートには2つの核心クライミングセクションがあり、ひょうたん池から登り始めてスグに、第一の核心である「第一階段」といわれる岩壁が出てきます。ここをロープを使いアイゼンにアイスアックス2本立てで一歩一歩確実にこなして登って行きました。
 
 
DSC00520一つ目の核心「第一階段」を超えると、比較的緩やかな稜線を歩いていくことになります。緩いと言ってもかなり急な雪の斜面なので、気は全く抜けません! バックにはさっきまで居た梓川の河川が見えます。この画像でどれだけ急な雪の稜線の登攀なのか分かりますでしょうか?
 
 
IMGP3477いくつかの小ピークを越えていくと、前穂高岳もかなり近くなってきました。この日は快晴の青空が広がっていて、素晴らしい山岳景色を見ることができていました。山頂に立てばどんなに素晴らしい景色が見れるのか?!かなりの期待を胸に、登って行きました~。
 
 
DSC00539こんなナイフリッジの雪の稜線が続く急登なので、滑ると滑落して死んでしまいますので一歩ずつアイゼンを蹴り込んでピッケルを刺して確実に登って行きました。
 
 
DSC00543そして、明神岳の山頂が間近に見えてきた時に、第二の核心である「バットレス」が出てきました! この岩場のクライミングセクションを登攀して行かないと山頂には立てません! なので慎重に挑戦していきました。 
 
 
IMGP3481まず最初にリードという人がロープを張っていきます。この「リード」で最初に登る人は上からロープがありません。途中でいくつかカムデバイスなどでプロテクションを取りながら登るのですが、落ちたらかなり危険です。緊張感いっぱいのクライミングでした!
 
 
DSC00563そして、ロープが張れた後に僕が登らせて頂きました。それでも足元は、奈落の底という程遥か彼方の下のほうまで切れ落ちているので、かなりの緊張感いっぱいなクライミングでした。通常のクライミングシューズなら何て事ない程なのですが、スキーブーツにアイゼンでのクライミングなので、とても難しかったです。 
 
 
IMGP3484「バットレス」を超えれば、後はもう山頂直下の岩場を少し登りつめれば山頂に到着します!! バックには、明神岳2峰の岩峰、霞沢岳、焼岳、乗鞍岳、御嶽山、などなど、素晴らしい山岳パノラマが広がっていました!! この日は本当に青空が濃い青色で、感動的な景色でした!
 
 
10294385_754983467865847_3291289524637922402_n[1]そして、ついに、深夜の釜トンネルから出発してから8時間程で「明神東稜」を登り切り、明神岳1峰の山頂に再び立つことが出来ました!! 感無量でした!!
 
 
 

明神岳山頂からの景色

IMGP3486コチラは、明神岳1峰から見る「奥穂高岳(左)」と吊尾根を経て「前穂高岳(右)」です。間近で見る奥穂高岳~前穂高岳は大迫力で、見る者は圧倒されますね!・・・。特にこの雪のある時期はとても厳しそうな感じで、荘厳な雰囲気をまとっています。
 
 
DSC00572コチラは、先程の画像と同じですが、手前右側からの岩峰は明神岳2峰~雪がついている3峰~4峰です。真ん中少し左は「霞沢岳」。その奥は「乗鞍岳」、一番奥にあるのが「御嶽山」です。南向きの景色は大パノラマで、本当に素晴しかったです!!
 
 
IMGP3480コチラは山頂からではありませんが、バットレス下から見た「乗鞍岳」です。緩やかな曲線の斜面、まだ岩場が出て来ていない真っ白な山容は、本当に女性的と形容されるのにピッタリの美しい山だと思いました。
 
 
 

明神岳1峰~2峰のコルからスキー滑降。(約1時間)

DSC00600明神岳山頂で少しばかりの間、上記の画像の景色を堪能した後は、スキー滑降に向けて明神岳1峰と2峰のコルへとクライムダウンしていきました。この岩場の下降は、登りよりも怖いのです。なので、慎重に慎重に一歩ずつ確実に下りて行きました。(僕達の頭の上に見える沢は、前回滑った沢です。)
 
 

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そして、このコルからドロップ・インです!! やっとスキー滑降が始まりました!!
 
 
DSC00615スキー滑降がスタートしてすぐの細い沢状の斜面の斜度は約50°ほど。狭いのでほとんどジャンプターンしか出来ません。でもここに到着したのが昼頃だったので陽射しで雪がかなり緩んでいて柔らかかったので助かりました。この斜面がアイスバーンだとかなり危険な状態なのです・・・。1ターンずつ確実に決めながら滑って行きました。
 
 

IMGP3590この「長七沢」の中間~下部では斜面が大きくなって来て斜度も45°~40°ほどになり、雪も緩んでいたので思うようにターンが決まって、快適なスキー滑降ができました。この夢のような瞬間にテレマークターンがカッコよく決まっています!
 
 
DSC00633そして、この画像の上側に見える「梓川の河川」に向けて、雪崩の事を常に気にしながら、どこまでも行ける所までスキーで滑って落ちて行きました。(この画像で、どれぐらいの斜度の斜面なのか、分かるでしょうか??)
 
 
DSC00688そして、ひょうたん池の下の雪が繋がっている所まで滑って、スキー滑降は終了しました!! 僕達がず~~っと温めていた夢のスキー滑降は、今回も一瞬で終了してしまいました。でもこの瞬間、明神岳1峰と2峰のコルから~長七沢をスキーで滑り切った僕たちには、凄まじい程の達成感が湧きおこって来たのでした!!! 3人で無事帰り着いた事と、今回のこのコースを「クライム&ライド」で達成出来た喜びをみんなで爆発させたのでした! 
 
 

明神~上高地~釜トンネル(約2時間)

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DSC00697この後は、明神まではガレた沢を延々と歩き、明神~上高地の遊歩道を歩いて・・・、そして上高地からは自転車で釜トンネルを抜けて沢渡手前の車まで走って帰りました。 帰り着いたのはお昼の2:20頃。出発は深夜の2:40頃だったので、約11時間40分行動の、大成功のBCスキーツアーだったのでした。
 
 
あの日果たせなかった約束・・・、
あの時に置き忘れて来た夢・・・、
あの瞬間に焼きつけられたままの想い・・・、
今回はそれが今回達成出来たので!文句無しの大成功のBCスキーとなったのでした。そんな事が出来る信頼のある仲間は何物にも代えがたい人生の宝だと感じる、そんな僕の山岳スキーなのでした。
 
 
 
*今回の「明神東稜、スキー滑降」は、冬山登山と山スキーのエキスパートの方のみが出来るルートです。雪のナイフリッジの尾根やアルパインクライミングもあり、行動時間も前夜から12時間近くと非常に厳しいですし、厳冬期の冬山登山の技術も必要です。もし、どうしてもこの「明神東稜」コースの雪山登山に行きたいと思われる方は、必ず!山岳ガイドさんと一緒に行く事をオススメします。よろしくお願いします。
 
 
 
【2014年5月8日実施 登山者・記者:ハタゴニアン】
 
 
 
 


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