トコ トコ トザン(信州松本登山ガイド)

厳冬期、槍ヶ岳ワンデイ!!

今回は、誰もの憧れの山である「槍ヶ岳」へ、しかも、厳冬期である2月中旬にスキーを使ってワンデイ=1日で槍ヶ岳登頂&スキー滑降をしようと挑戦して来ました!!
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冬の槍ヶ岳は、誰もが憧れる厳しくも美しい世界です。その厳冬期の槍ヶ岳へスキーの機動力を使って1日で行って登頂して帰って来てしまおうという、かなり厳しい挑戦です!! 
 
  

松本市からのアクセス方法

松本市から新穂高温泉までのアクセスについては、「西穂高岳」のページをご覧ください。

 

新穂高温泉~白出沢(2時間)

DSCF0158[1]物音ひとつしない深夜の1:30頃・・・、まだ真っ暗闇な新穂高温泉に集合です・・・。今回は冬の槍ヶ岳なので、山スキーの装備にアイゼン&ピッケル、そしてハーネスにロープと言う文字通りフル装備を揃えて、雪に埋もれた漆黒の登山道を、ラッセルを繰り返しながらスタートして行きました・・・。
 
 
DSCF0164[1]今回は3人のメンバーで行ったので、ラッセルは交代しながらどんどん進んで行きます。しかし、この時点では画像のように雪がチラチラしていたので、かなりの不安が心の中によぎっていました・・・。それでも行けるところまで行こうと言う事で、深い雪の中ラッセルを繰り返して林道を進んで行きました。
 
 

白出沢~槍平小屋(3時間)

DSCF0174[1]白出沢から~滝谷は、夏道の登山道を辿って行きますが、冬の間は雪に埋もれていて思うように進めないので、ラッセルにもかなり苦労しました。それでも何とか滝谷まで出るとその後は雪で埋まった広い川の上をズンズン進んで行くことが出来ました。
 
 
DSCF0183[1]槍平の手前ぐらいまで来ると、辺りが明るくなってきました!! そして一気に雲の上に出て快晴の空が広がって来ました!! この日の雲は標高2000m程のかなり低いところまでだけに広がっていて、そこから上は快晴の青空が広がっていたのでした!! バックには涸沢岳~北穂高岳の岩稜が聳え立っていました。
 
 
DSCF0175[1]そして6:30過ぎ頃に、朝焼けのピンク色になった涸沢岳の山頂が美しく見えていました!!
出発時には雪がチラチラしていたので、こんな美しい山岳景色を見れるとは思いませんでした。感動的な瞬間でした!!
 
 

槍平小屋~飛騨乗越(3時間半)

IMGP2182そして、槍平小屋を越えて行くと、いよいよスキー滑走ターゲットである飛騨沢の登攀が始まりました。余りにも広大な飛騨沢は、登っても登ってもなかなか近づいてこない感じでした・・・。
 
 
IMGP2181バックには、朝日に照らされた笠ヶ岳~抜戸岳が、これまた美し過ぎる程の白さを纏って聳えていました。 その中を、誰も居ないので僕達3人だけで貸し切り状態という最高の贅沢を味わいながら、一歩一歩少しずつだが確実に登って行ったのでした。
 
 
DSCF0209[1]ここまでで、もうすでに7時間以上もラッセルしながら深い雪の中を歩いて登ってきて、ようやくもうあと少しの所まで来ました。 左上の岩稜の上には、やっと槍ヶ岳山荘が見えて来ました! この時、3人のメンバーの体力はもう限界に近かったのですが、クライマー&スキーヤーの情熱を武器に最後の登攀をこなしていきました。

 
DSCF0230[1]そして、ついに!、8時間半程で、やっと飛騨乗越に到着しました!! その稜線の向こうには、想像を超えた素晴しい山岳景色が広がっていたのでした!! 常念岳、大喰岳、そして、ここまで来てやっと「槍ヶ岳」が目の前に壮大に聳えて見えました!! 
 
 

飛騨乗越~槍ヶ岳山頂(1時間半)

1005541_710844422279752_2075373_n[1]このコースでは飛騨乗越の稜線まで来て、やっと槍ヶ岳が見えるのです。厳冬期の槍ヶ岳というと、真っ白なイメージをしていたのですが、今回行った時は少し雪が少ない状態だったのか、槍ヶ岳の穂先は黒い岩稜のままでした。でも僕達の挑戦の登攀はここで終わりではありません。今回は槍の穂先へ、厳冬期の槍ヶ岳登頂を目指して、さらにあの岩壁を登っていったのでした。
 
DSCF0240[2]ここからはハーネスにピッケルを用意して3人でお互いにロープアップをして、安全確実に
アイゼンのツメを効かせて登って行きました・・・。久しぶりの冬の3000m級の山でのクライミングは、かなり緊張しました・・・。
 
DSCF0254[1]そして、いよいよ槍ヶ岳山頂への最後の階段を登り切ると・・・・・!!!・・・・・、、
DSCF0268[1]ついに!、厳冬期の「槍ヶ岳」に登頂成功しました!! 槍ヶ岳なので、今回もヤリました!! 新穂高温泉をスタートしてから10時間15分かかって12時ジャストの登頂!!、今回も無事にやり遂げたのでした。まさに感無量でした!!
 
 

厳冬期の槍ヶ岳山頂からの景色です。

IMGP2188東向きでは、「常念岳」が真ん中に壮大に見えました。
バックの松本平には濃い雲海が立ちこめていて、歩いて行けそうな感じでした。
 
IMGP2192コチラは、槍ヶ岳~穂高岳の北アルプスの稜線の景色です。 
雲海に浮かんでいるような感じで、素晴しく感動的な美しさです!! 
 
IMGP2194槍ヶ岳山頂の「社」と、北向きの眺めです。
たぶん、白馬方面や立山方面まで綺麗に見えていました。
 
DSCF0202[1]そしてコチラは、飛騨沢の登攀中に見える「乗鞍岳」です!!
乗鞍岳はよく「女性的」と形容されますが、これだけ美しい曲線の
稜線の山は、他には無いと僕は思います。とても美しかったです!!
 
 

槍ヶ岳山頂~飛騨沢スキー滑降~新穂高温泉の帰り(4時間程)

DSCF0275[1]登頂の後は、待望のスキー滑降が始まります。そのために、まずは槍ヶ岳の穂先からクライムダウンです。しかし、ここのクライムダウンが今回の一番危険なセクションでした。眼下に見える広大なスロープ状の斜面は「槍沢」です。あまりにも高度感あり過ぎで、ちょっとでも滑ると滑落して大怪我をしてしまいますので、かなり怖かったです。
 
 

DSCF0279[1]雪に埋まった槍ヶ岳山荘の影で風をよけて、やっと大休止をしました。今回はこの槍ヶ岳山荘から滑り始めるにはちょっと雪が少なかったので、「飛騨乗越」まで歩いて下って、そこからスキー滑走を始めました!!
 
 
IMGP2230スキーは本当に素晴しいです。風を切って爽快に山の斜面を滑り降りるのは最高です! そして、標高差1000m程の3時間以上かかって登った飛騨沢も、スキーを使えば約30分ぐらいで下ってくる事ができました。
 
 
DSCF0298[1]そして、3人それぞれ思い思いのシェプールを思いっきり描いて飛騨沢のボトムで合流!! その後は、ここまで登ってきた道をまた槍平~滝谷~白出沢~新穂高温泉と、少しずつ滑ったり登り返したりしながら3時間程かかって帰って行ったのでした。
 
 

かくして、僕たち3人の「槍ヶ岳ワンデイBCスキーツアー」の挑戦は、大成功となったのでした!! 15時間近く掛かって新穂高温泉に無事辿り着いた時には、僕達3人のアツい想いがやっと叶った達成感と完全燃焼でツアー成功した感無量な気分に包まれたのでした!!
 
夢は、想い続けて、精一杯努力して、叶えるモノである。
夢は、その瞬間に儚くも僕たちをすり抜けて去って行く。
そして夢は、また新たに僕たちの中に、さらに大きくなって
現れて、僕たちを何処かへ連れて行くのだろう・・・。
僕たちは、その新たな夢に向かって進んで行くのであった!!
 
 
*今回の「厳冬期、槍ヶ岳」は、冬山登山と山スキーのエキスパートの方のみが出来るルートです。行動時間も雪の中で15時間近くと非常に厳しいですし、厳冬期の冬山登山の技術も必要です。もし、どうしても「厳冬期の槍ヶ岳」登山に行きたいと思われる方は、必ず山岳ガイドさんと一緒に行く事をオススメします。よろしくお願いします。
 
 
 
【2014年2月13日実施 登山者・記者:ハタゴニアン】
 
 


厳冬期、槍ヶ岳ワンデイ!!” への2件のコメント

  1.   takaneponさんより

    明神岳で検索したところこちらのサイトが目に入りました。次から次へと見ていくと4月に技量不足で行けなかった槍ヶ岳のすばらしさに思わず拍手です。来年は厳冬期目指して今から毎週のようにトレーニングしています。いつかハタゴニアンさんのようになれますように!
    tananeponで最近山レコ登録しました

  2.   Hatagonianさんより

    takaneponさん、コメントありがとうございます。僕はただ山スキーが好きなだけです。槍ヶ岳のスキーツアーは3月の後半~4月のアタマぐらいが一番行きやすいですね。それ以上遅い時期になると林道に雪が無くなるので新穂高まで滑って帰れなくなります。またいろいろアップしていきますので、「新まつもと物語」をよろしくお願いします。

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