トコ トコ トザン(信州松本登山ガイド)

鍋倉山(やまたみ実習登山)

第7回目の実習登山は鍋倉山登山です。ガイド4人、登山学校13人、市民登山7人の計24人参加。

鍋倉山は、長野県飯山市と新潟県妙高市にまたがる標高1289mの山です。豊かなブナ林の山として知られています。

松本からのアクセス方法

車:高速長野道松本インターから乗り、豊田飯山I.C.で自動車道を降りて右折すると国道117号線(飯山バイパス)になります。千曲川に沿って北に進み、戸狩(とがり)温泉スキー場方面に向かいます。県道95号線に出たら後は道なりに登っていきます。
注意〕関田峠へ続く県道95号線は2007年11月14日より冬季封鎖になっています。開通予定は2008年5月30日(金)です。積雪の状況によって変わりますのでご注意下さい。
道路状況については「なべくら高原・森の家」tel0269-69-2888 にお問い合わせ下さい。
鍋倉山周辺の地図

公共交通機関:電車では、JR松本駅から中央線でJR長野駅まで行き、長野駅で飯山線に乗り換えてJR戸狩野沢温泉駅(とがりのざわおんせんえき)下車。ここから登山口まではタクシーがおすすめ。→タクシー運賃情報
松本から長野までの高速バスもある。→松本電鉄 長野松本線

鍋倉山を探す

田茂木池鍋倉山を探そう
午前8時40分田茂木池にて
見事な紅葉に目を奪われたのもつかの間、登山の前に地図とコンパスを使ってどれが鍋倉山か確認しました。

登山口

田茂木池から車でしばらく移動。登山口に着きました。午前9時25分。登山口には標識は何もありません。登山口がどこかは秘密です。なぜなら基本的には巨木の谷登山道に入ることは環境保護のために良しとされていません。地図にも登山道は記載されていません。
何年か前にブナの大木森太郎(日本100名木)と森姫がテレビで放映されたところ、多くの人が一目見ようと入山するようになってから木が弱ってきてしまったそうです。後ほどまたお話します。
しかし、山に入ってしまった人が道に迷わないように森の中には要所要所に道案内の標識があります。この標識は毎年雪が降る前に撤去されます。2007年は11月11日に撤去作業がありました。道標・案内板の設置時期は例年6月上旬に行われますが、積雪の状況により遅くなる年もありますのでご注意下さい。詳しくは「なべくら高原・森の家」にお問い合わせ下さい。

森の中へ

親切な案内板
登山口から少し入ったところに道案内の標識がありました。基本的には入ってもらいたくないため登山道は整備されていません。木の根っこがいたるところに出ている細い道です。前日の雨の影響もあるのでしょうか、地面はぬかっていました。

森姫 森太郎

午前10時10分。登山口から45分ほどで鍋倉山に向かう道と森姫・森太郎に向かう道に分かれます。ここで森姫を3年間診断している樹医の根萩達也さんが森姫の姿を見てがっかりしないように気を遣って期待し過ぎないように話をしてくれました。根萩さんの説明
『もしかしたらとても期待して来ていますか?(何人もの人がうなづいていました。)森姫は訪れる人が増えてから急激に衰え始めました。ブナの寿命は300年から400年と言われています。森姫ももしかしたら寿命なのかもしれませんが、樹齢が何年なのか正確にはわかっていません。よく枝の広さと同じくらい根を張っていると言いますが、それは街路樹のことです。森の木はもっと広く根を張っています。地表から60センチほどの深さまでに栄養を吸収するための根を張っています。訪れる人が多くなったので地面が踏み固められて根がダメージを受けて弱ったのではないかと推測しています。森姫を見てがっかりするかもしれませんね。』
気持ちの良い道
気持ちの良い道をしばらく下っていくと先頭の班が立ち止まって上を見上げています。これが森姫か!根萩さんが言っていたようにかなり悲しい姿でした。姫とは思えない姿に唖然としてしまいました。


森姫の左側
根萩さんの説明が続きます。『森姫の左側は全く葉もなく幹も空洞になっています。右側には葉がついていますが、幹の表面だけで生きている状態です。地元の中学生がわらを運んで来て根の範囲を養生してくれました。広く張っていた根は弱ってしまい、今ではそれほど広くありません。』


森姫の場所から少し登ったところに森太郎がありました。幸いなことに森太郎は元気な様子でした。
森太郎の根元森太郎
   森太郎の根元          森太郎

鍋倉山頂上

12時15分。頂上では木などが茂っているため眺めを一望することができません。それでも頂上に着いた時には「お昼ご飯!」と思い、うれしさがこみ上げてきました。花より団子です。
昼食を済ませるとまたまた地図の見方の学習です。と言っても、講師の高橋さんの地図に記された登った山のたくさんの赤いマークに見とれてしまいました。
鍋倉山山頂で記念撮影みんなお腹を空かせていたせいなのか昼食後に記念撮影をしました。

下山開始

突然のロープワーク午後1時。下りはグチャグチャにぬかっている急坂があったため、ガイドの小口さんにロープを張ってもらいました。全員が下ってから講師の高橋さんが『ロープ、カラビナを持ってきた人はいますか?』・・・手を挙げたのは3人だけでした。登り易い山でも時には危険な状態になる時もあります。自分の身を守るためにも装備品の準備は怠らないように注意を受けました。まさかこんな所でと思う場所で必要になるものだと実感しました。まだまだ登山学校で学んだことが活かされていません。

名前はないけど名前はついてなくても立派なブナがいくつもありました。
午後2時45分登山口に無事戻りました。

参考になるサイト

 なべくら高原・森の家  季節ごとのイベントが紹介されています。鍋倉山へのトレッキングのほかに冬山のスノーシューハイクもあります。
 信越トレイルクラブ  関田山脈の総延長80kmにおよぶロングトレイルの紹介と整備管理。ガイド派遣もあります。

 5月、残雪と新緑の時期の記事

自然に触れることの難しさ

今回の登山学校は実習初参加でした。とても考えさせられました。自然の素晴らしさを体感したくて山に入ることが帰って自然を痛めてしまうことにもなる。なるべく傷つけないで自然の中に入って行きたいものです。
何回か「なべくら高原・森の家」が記述の中に出てきましたが、森の家は体験型宿泊施設でいろんなイベントが催されています。里山再生の活動もしていて、人が再び森の手入れをすることによって森が生き返ることを実践しています。人と自然が上手くやっていく見本になっています。森の家が事務局にもなっている「信越トレイルクラブ」に素晴らしいルールがありました。
『1、トレイル内を歩きます 2、植物を大切にします 3、ゴミは全て持ち帰ります 4、トイレは施設を利用します 5、表示された決まりを守ります 6、他人に配慮します 7、事前に情報を収集し計画を立てます』 詳しくは→こちら

【2007年10月28日 登山者・記事 アルプスちえみ】


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