トコ トコ トザン(信州松本登山ガイド)

大キレットを通らなくても南岳小屋に行こう!

北アルプスの槍ヶ岳・穂高連峰の縦走は登山者の憧れのルートです。特に奥穂高岳・北穂高岳・南岳の間の険しさは、登山経験を積んだ人でもちょっと躊躇してしまうような危険をはらんでいます。だからこそ「挑戦したい!」と思う人もいるのでしょう。
山が好きでも高所が苦手な人も多いことでしょう。私もその一人です。南岳小屋へは比較的安全に登れて、そこには素晴らしい眺めがあります。キレットに挑戦しない方々にも是非行って頂きたい素敵な場所です。
キレットを通らない場合、南岳小屋へのルートは槍ヶ岳からのルートと天狗原経由のルートがあります。南岳小屋の標高は約2970m。 おすすめのルートの一つ → 当サイト内「槍沢~ヒュッテ大槍~槍ヶ岳~南岳小屋~天狗池」をご参照ください。

独断と偏見で・・・南岳小屋と周辺の素晴らしさベスト3!
1、常念平から天空のオアシス発見!
2、天空の駄菓子屋さん?!
3、夕日・朝日に配慮した食事時間

「1、常念平から天空のオアシス発見!」について
南岳小屋に常念平と名付けられた場所があります。山岳地図を見てもその名前は見当たりません。先代の小屋のオーナーが名付けたようです。南岳小屋から北東へ徒歩1~2分くらい。名前のように常念山脈が正面に見られる場所です。また大キレットの迫力を少し離れて冷静に眺められます。

常念平を少し下り、南東の方角の下を見てみましょう。池と滝が眼下にあります。山岳地図にも載っている北穂池です。滝は描かれていないのですが、雪渓の雪解け水が滝となって流れ落ちている「北穂の滝」です。南岳小屋の支配人日野満さんによると、長野県内でも落差の大きな屈指の滝とのことです。北穂池も北穂の滝も絶対に人が近付けない感じです。紅葉が始まり動物や妖精の憩いの場のように感じられます。


「2、天空の駄菓子屋さん?!」について
受付の近くにある販売コーナーはまるで駄菓子屋さんのようです。アーモンドチョコレートやドーナツ、キットカットなど1個2個と少量を買うことができます。おやつセットもありました。山小屋では今まで見たことのないタイプの売り方で、何だか笑ってしまいました。北アルプスに来て駄菓子屋さんに会えるとは思ってもいませんでした。20円から買える気の効いた天空の駄菓子屋さんです。

「3、夕日・朝日に配慮した食事時間」について
南岳小屋に到着したのは昼の12時をちょっと過ぎた頃でした。宿泊の申込をすると、「夕食は何時にしますか?今日の日の入りの時間は・・・」と丁寧に日の入りの時間を教えていただき、夕暮れを眺めるのに良いタイミングの夕食時間を設定してくれました。日が入る瞬間よりも刻々と闇に包まれていく変化を眺めたい私の場合は、夕食後にたっぷりと夕暮れを眺められるように午後5時からの食事時間にしてくれました。みなさんは夕暮れを見た後に食事をとりたかったようで、5時からの食事は一人だけでした。(笑)
朝食の時間は、日出後(午前5時40分頃)に配慮していただき朝6時からでした。
混雑の状況にもよると思いますが、受付で丁寧に説明していただき大変うれしかったです。山小屋に泊まるときには、夕暮れ・星空・朝焼けは外せませんからね。
夕日や朝日を眺めるのに良い場所も教えていただきました。夕日は南岳小屋からキレット側(南側)に登った丘から、朝日は南岳(北側)から見ると良いです。

他にも南岳小屋や周辺には魅力があります。

キレットを眺めるのに良い「獅子鼻展望台」があります。絶壁です。
「獅子鼻」というのは、この辺りを岐阜県側から見ると獅子鼻に見えるためらしいです。

南岳小屋のお土産も魅力的。
小屋オリジナル手ぬぐい2種類。各800円。

2012年のウエストン祭の手ぬぐいは南岳からの眺めがデザインされています。数量限定販売。1,000円。

今年の新商品の絵はがき。千葉潔さんの絵。100円。

これも今年の新商品。大キレットピンバッチ。キレット通過の記念に買われる人が多く、今年のヒット商品のようです。

入口の戸を開けると目に入ってくるのは、ハシゴ。書いてあるコメントも面白い。このハシゴは5年前の秋までキレットで実際に使われていたものです。現在は新しいものに取り替えられたため小屋でオブジェのようにいい味を出しています。多くの登山客の足場として活躍されたハシゴさん、お疲れ様でした。

館内は広々と感じます。手描きのルート案内なども面白い。


畳敷きの食堂。夕食は中華風のおかず。白米もめちゃくちゃおいしかったです。

シナモンコーヒー(500円)もおいしい。朝食後はモーニングコーヒー(400円)もありました。

小屋の水は雨水を利用しています。宿泊客は1リットルまで無料でいただけます。翌日は下山のみだったので飲みきれなかったのですが、山の天辺では貴重な水なので家まで持ち帰って飲みました。天の恵とスタッフの方々の努力の水ですね。

大キレットを通らなくても、槍ヶ岳から南岳小屋までの楽しい稜線歩きルートと、天狗原・天狗池(水面に映る逆さ槍が見られます)の紅葉を通り抜けるルートがあります。どちらのルートもいいですよ。
2012年の営業は10月13日の宿泊のお客様までです。

南岳小屋 ホームページ→こちら
収容人数:80名
現地電話:090-4524-9448

  【2012年9月25・26日取材 市民記者:アルプスちえみ】


  ↑ 北穂高小屋からの眺め(2012年10月18日追記)


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