トコ トコ トザン(信州松本登山ガイド)

白駒池とニュウ、中山

白駒池(しらこまいけ)は標高2115mにあり、八ヶ岳湖沼の中で一番大きな池です。2000m以上の高地にある湖としては最大で、面積は11.4ha、湖岸線は1350m。
ニュウは標高2351.9m、長野県南佐久郡小海町にある山。
中山は標高2496mの山で、小海町と茅野市にまたがる。
八ヶ岳は夏沢峠から北を北八ヶ岳、南を南八ヶ岳と呼びます。白駒池、ニュウ、中山は北八ヶ岳にあります。北八ヶ岳は原生林といくつもの池があるエリアです。「キタヤツ」と山慣れている人達は言います。
今回ご紹介するコースは、白駒池からニュウ、中山、高見石の順番に巡り白駒池に戻るコースです。“いかにも八ヶ岳”といった趣がある登山コースです。


アクセス

松本I.Cから中央道自動車道を南に向かい諏訪I.Cで下りて、国道299号を麦草峠に向かって上がります。国道299号は「メルヘン街道」とも呼ばれています。麦草峠の最高地点を少し下ったところに有料駐車場があります。最高地点の手前には麦草ヒュッテがあり無料の駐車場があります。
2011年の10月の3連休初日に行ったのですが、9時ちょっと過ぎには、すでに有料駐車場は入場待ちの車の列ができていました。麦草ヒュッテ近くも路肩は路上駐車の車であふれていました。

白駒池登山口~ニュウ 95分

2011年10月8日の白駒池は紅葉が美しく多くの人が来ていました。
白駒池の周辺の道は良く整備されています。紅葉を見ながらゆっくり歩いていたので、ニュウへ向かう分岐まで25分かかりました。白駒池には二つの小屋があります。白駒荘方面、青苔荘方面の両方から行けますが、白駒池方面から回ったほうが近いです。

分岐からは坂道になります。登山道は暗い森の中で、木々の間には苔がじゅうたんのように一面に広がっています。苔が生えているような場所なので登山道の石も湿っています。石に足を乗せると滑りそうで気を遣いました。

分岐から10分ちょっとで湿原に出ます。ここは木がなく開けています。木道の上を歩きます。

湿原を過ぎると再び深い森になります。登山道には丸太が転がっています。ぬかるんだ道なので歩きやすいように丸太を置いたのでしょうが、丸太は朽ちて苔がついているため、上を歩けば滑りそうでした。丸太を除けながら歩くのが大変でした。

再び坂道になると石がゴロゴロとしていて木の根が這っています。見通しの良い所はなく、ほとんど同じような景色を進みます。

白駒池の分岐から1時間ほどすると人の声がすぐそこに聞こえてくるのですが、なかなか人の姿が見えません。前日は雨だったのか、霧だったのか、登山道の石には氷が着いていました。朝は相当寒かったと思います。人の声が間近に聞こえて、突然視界が開けるとニュウです。

ニュウ山頂

登山道ではあまり人に会わなかったのですが、山頂には大勢の登山者がいました。山頂は岩がゴツゴツとしていて木も生えていないので見晴らしが良いです。今まで歩いて来た道が暗かった分、別世界に感じるほどすがすがしく気持ちが良かったです。眼下には白駒池が小さく見えました。池の縁が赤く紅葉している様子がはっきりとわかりました。


     天狗岳方面を望む         縞枯山方面を望む

ニュウ~中山 60分

ニュウから中山までは小さなアップダウンを繰り返しながら約140mの標高差を上がっていきます。
この間の森は、大木ではなく細めの針葉樹です。所々枯れた木立の群れもありました。

中山山頂まで5分の坂が急傾斜になります。この辺りは、シャクナゲの木が多く、シャクナゲの花のシーズンも良さそうです。

中山~高見石 65分

中山山頂は“えっ?”という感じでした。ニュウ山頂は“えっ?こんなに人がいっぱいいるの!?”の“えっ?”でしたが、中山山頂の“えっ?”は、“これでも山頂なの~?”の“えっ?”です。登り切ったという感じもあまりなく、木に囲まれて景色も見えず、登山道の脇に標識だけがあり、“え~、期待外れ!”という感じでした。

しかし、ここから5分ほど歩くと広い展望台があります。私が行った時には霧で景色がほとんどわからなかったのですが、多分眺めが良いと思います。
ガスの切れ間から山の斜面が見えました。陽に照らされて枯れた木立の群れが白く浮かび上がっていました。これも縞枯れ現象なのでしょうか?

展望台から高見石までが遠く感じられました。ほとんど景色は変わらず、登山道の石の大きさが大きいものから小さいものに変わったり、転がっている丸太が増えたりする程度でした。

どこを歩いても森は暗く、石が湿っていて滑りそうで下り道なので特に気を遣いました。地図のコースタイムは45分になっていましたが、高見石になかなかたどり着けなかったので道を間違えたのではないかと思うほどでした。「ヤッホー」と叫ぶ子供の声が聞こえてきて高見石が近いことを伺わせました。しかし、暗い森をずっと歩いていたので「ヤッホー」の声を聞いた時に、“なぜ、こんな森の中でヤッホーなんて言うんだろう”と変な感じがしました。その後、ヤッホーと言いたくなる気持ちがわかりました。

高見石~白駒池分岐 30分

高見石小屋の近くには小屋の裏に高見石があると案内地図がありました。小屋の左手から回って行こうとしたのですが、行けませんでした。小屋の右手から行けるようになっていました。高見石の登り口には、「飲食厳禁」と書かれた注意書きがありました。ゴミが散乱して困るのでそのようにしているようです。しかし、注意書きの字が薄れて読みにくく目立たないせいか、高見石ではくつろいで食事をしている人の姿がちらほら見えました。ここからも白駒池が見えるのでお茶を飲みながらのんびりしたくなる気持ちもわかります。
高見石は岩の集まりで、あんな岩の上を歩けるのかな~とひるんでしまいましたが、思いのほかスタスタと歩けるものでした。

高見石から白駒池までは暗い森と湿った登山道です。白駒池に近付くと木道になります。

白駒池周遊~登山口 50分

登山地図のコースタイムだと30分と書かれていますが、紅葉シーズンの良い時だったので木道をゆっくりと40分かけて歩きました。

白駒池から登山口までは10分。登山口に向かう途中に団体ツアーの一行と一緒になりました。とても人数が多く、このまま同じペースで歩いたらトイレが混みそうだったので早歩きになってしまいました。ちなみに有料駐車場のトイレは使用料50円です。とてもきれいです。

おすすめの池

白駒池からは歩いてはいけないのですが、御射鹿池(みしゃかいけ)がお薦めです。東山魁夷の絵「緑響く」の舞台になった池です。1972年の作品なのですが、今でも美しい風景が水面に映っています。近くには、3~4台の車が置ける駐車場があります。

感想

あいにく霧が出てしまい眺望はイマイチだったのですが、山頂から白駒池を見るのも面白いと思いました。
森が深いので苔むしている様子が最初は「きれい~!」と感激していたのですが、どこを見ても苔だらけでそのうち麻痺してしまいました。あまり変化はないのですが、森林浴をするにはとても良いコースだと思います。

  【2011年10月8日実施 登山者・記者:アルプスちえみ】


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