トコ トコ トザン(信州松本登山ガイド)

沢上谷 沢登り

沢上谷(そうれだに)は、岐阜県高山市上宝町鼠餅(ねずもち)にあります。高さ40m、幅50mの「蓑の大滝」があります。天候にもよりますが、7月から9月まで楽しめます。
今回は、やまたみ登山学校の中級コースの実習で行きました。講師3人、生徒9人。生徒のほとんどが沢登り初体験です。標高約760mから約960mまで登ります。ここは沢登り入門として楽しむには絶好の場所です。一味違った夏の山歩きをしてみませんか?松本から日帰りできる場所です。

地図は国土地理院の地図を利用したものです
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松本からのアクセス方法

松本インターから国道158号線を上高地方面に向かいます。釜トンネルの手前で左折して安房(あぼう)トンネルを通って高山市に入ります。安房トンネルを抜けたところで、国道471号線に沿って栃尾に向かいます。471号線は栃尾から西に向かうので、そのまま進みます。杖石農林産物直売所を過ぎたところで、左折して川を渡り県道89号線に入ります。一気に山林の中の道になります。その道を登っていくと登山口に着きます。マイクロバスが停まれました。沢登りの終点もマイクロバスを停めることができます。終点の場所は、89号線から少し奥に入った場所です。道幅が狭いので車のすれ違いは注意してください。
松本インターから約2時間で着きます。

服装や装備について一言

リュックの外側についているポケットには物は入れないようにしましょう。うっかり落とすと流れて行ってしまいます。途中でペットボトルを落としてしまった方がいました。下流に人がいたので拾ってもらえました。桃が流れてきたら桃太郎伝説になってしまいます。
リュックの中の荷物は濡れないように大きなビニール袋などに入れておきましょう。記者は松本市の指定ごみ袋を使用しました。
服装は、長袖と長ズボン(沢登用のタイツもあります)のほうがいいです。普通の登山道とは違い、足もとが見えず転倒することがあります。布が1枚あるかないかで怪我の程度も大違いです。
手袋も必携。怪我の防止と、ザイルワークで滑らないようにするためにはめます。
足元は、地下足袋+わらじ(旧来のわら製品は切れやすいのでビニール製品が好ましい)または渓流シューズを履きます。ふくらはぎには、冷え対策にスパッツも装着します。
ヘルメットは、あったほうがいいです。足もとに気を取られて上を見ていないことが多く、何回も木の枝に頭をぶつけていました。
安全ベルトは、今回は大変役に立ちました。川の流れが激しい所を渡る際に流されないように体を支えるのに使用しました。ザイルワークが出来る人がいないと意味がないかもしれません。カラビナ(安全環つき)とシュリンゲも必需品です。

2008年の8月下旬の様子

机上講習では、蓑の大滝を高巻き(滝を迂回する)するのが大変なので、滝の上から歩き始める予定でした。水量は少なく踝(くるぶし)あたりまで、なだらかなナメ(1枚岩の川底)が続くとの話でした。だがしかし、今年のお盆過ぎの天候は、局地的に豪雨となる不安定な日が続いていて、沢登の前日も愛知方面は大荒れでした。そんな状況だったので、川の水量は話よりも多く、しかも大滝よりも下から登り始めるとのこと。『え~、話が違う~、大丈夫?』と不安がよぎりました。今回、「岩登りの達人」「ザイルワークの達人」と評判のやまたみの百瀬会長さんが急きょスタッフとして参加することになり、ザイルワークのスパルタ教育(?)も兼ねた熱い思いの気配がありました。

登山口

沢に入る8時頃登山口に到着しました。ヘルメット、安全ベルトも装着して準備は万全です。
8時15分、歩き始め。
8時25分、沢に入る。冷たいかな~?と少し緊張しながら入ります。水は思ったほど冷たくはなく一安心なのですが、川底は見えにくく、石の状態がわからないので緊張が増しました。水が流れていると川底の様子は意外に見えにくいものです。「登山靴は足首まで覆われていてがっちりしていますが、渓流シューズや地下足袋では足首のサポートがないので、ねんざなどしないように注意して下さい。」と講師の高橋さんが言ったことを思い出しながら進みました。
時々、流れの激しい場所などは水の中を避けて岸に上がって歩きました。川に入ったり、岸に上がったりを繰り返しながら登って行きます。
初心者の私達は緊張しながら歩いていました。すると、百瀬会長さんが「もっと、水と遊ばなきゃ」と積極的に水につかるように言いました。そう言われてもなかなか遊べない私たちでした。
股下まで浸かる9時17分、股のあたりまでの水位。冷た~い、ここまでつかると水も怖くなくなります。気が楽になり、やっと水と遊べる状態になりました。

9時27分、ウォータースライダーしたら楽しいだろうなぁと呑気に思っていると、その先には難所が待ち構えていました。↓
難所だと思ってなかった難所 心の準備中難所 流されてる難所 コツがわかった
岩と川底がVの字を作り、激しい流れの場所でした。シュリンゲとカラビナを安全ベルトにつけて、登る準備。渓流釣りが趣味の男性が一人だけこの難所を越えることができました。しかし、小柄な女性では手や足の長さが足りずに水につかって流されてしまう恐れがあったため、横にそれることにしました。
それでも、『な、な、流されてる~』写真のように流されていました。安全対策がされていたので無事でした。最初の人達は2人ほど流されていましたが、コツがわかったので後の人は流されることなく渡れました。高橋さんの膝や仲間たちの手を借りて岸に上がることが出来ました。
苔むした世界岸の先にはまた違う光景が広がっていました。苔むした世界です。

蓑の大滝途中で蓑の大滝を見ることができました。V字の難所を登れば、大滝のすぐ下に出られたようなのですが、このルートからは全体を見ることはできませんでしたが、ダムの堤防から放水されているようなツルンとした素晴らしい滝です。

高巻き10時10分、高巻き。大滝の落差を高巻きして登ります。10分間くらいは急斜面の険しい坂です。百瀬会長さんから、「草や木の先端は持たず、根元を掴むように。先端は、切れたり、振られたりして危険です。」とアドバイスされながら登りました。私は、不注意から拳程度の石を落してしまいました。幸い人に当たらずにすみましたが、気がついた時には、石がスピードを上げ、大きく跳ね上がるようになり、とても恐ろしかったです。
登りきったところで休憩をしてから石積みをして作られた道を数分歩くと次は急な下り坂です。やまたみの仲間の方がザイルを前もって張ってくれてあったために、安全に下ることができました。

10時40分、再び沢に入る。ここは、大滝の真上です。スタッフの方が取り付けてくれたザイルをしっかり掴んで向こう岸に渡りました。流されてしまうと、大滝に落ちてしまします。高橋さんは、ここが一番緊張したそうです。全員無事に渡れてよかったです。
大滝の上にはなだらかなナメが続いています。ここから先は楽々歩くことができました。みんな一安心したのか、うれしそうに歩いているように見えました。

10時50分、滝の脇をザイルを掴んで登る。最後まで気を抜かなければ無事に登れます。ここのザイルは、いつもついているそうです。もうそろそろ替え時との声もありました。ご注意ください。
滝を登る滝を登り中
滝を登りきるとさらにナメが続きます。
11時22分、終着。前方に橋が見えたらおしまい。橋の上流にはまだナメが続いていましたが、本日の予定はここまで。
昼食。風邪のため沢に入れなかった講師の飯島さんが作ってくれたおいしいトン汁をいただきました。

記念撮影。沢登り中は、緊張していたためか集合写真を撮ることが思いつきませんでした。靴を脱いで再び沢に入りました。素足は冷たいです。靴を履いている時には平気だったのに、撮影時間が限界なほど冷たく感じました。ちなみに、ここの水温は16.5℃、登ってきた沢の水温は17℃で、ほとんど変わりませんでした。

みなさんと記者の感想

沢登り、最高!最初は緊張していましたが、腰のあたりまで濡れてしまえば開き直って楽しくなりました。(流されていた人たちも胸のあたりまで濡れてから楽しくなったようです。)来年もまたやりたい。川からの景色はいつもの視線と違って面白い。どの人も心から楽しんで、大満足でした。
大滝よりも下のほうが、深みがあったり、流れの激しい所があったりして変化に富んでいて楽しかったです。今回は水量が多かったのでスリルもあったようです。安全に行えたのは、スタッフの方々のサポートのおかげです。初心者だけでは、沢登りは危険だと思います。このような企画があってとてもラッキーでした。次々に違った景色が現れる沢登りは本当に楽しいです。機会があればまたチャレンジしたいと思います。

【2008年8月31日実施 登山者:アルプスちえみ】


沢上谷 沢登り” への3件のコメント

  1.   佐々木 みつえさんより

    ちえみさんいつも素敵な報告ありがとう。私もまさに滑って転んで胸まで水につかり会長初め皆さんが大笑いしてくれてからやっと楽しめました。それまでは緊張しっぱなし!
     何度も転び危ないところは講師の皆さんに助けてもらい、楽しい初体験でした。楽しかったです。皆さんありがとうございました。

  2.   アルプスちえみさんより

    佐々木さん、コメントありがとうございます。本当に楽しかったですね。
    佐々木さんが3連続で転びまくっているのを見て笑っているうちに私も緊張がほぐれました。笑いすぎだったかもしれません。失礼しました。
    乗鞍でも沢登りができるらしいです。山に川にまだまだ遊びきれませんね。
    【アルプスちえみ】

  3.   アルプスちえみさんより

    佐々木みつえさん、コメントありがとうございます。本当に楽しかったですね。
    佐々木さんが転んでいる姿に笑いまくってしまって失礼致しました。でも、おかげで皆さんも緊張がほぐれたと思いますよ。ありがとうございます。(笑)
    乗鞍でも沢登ができるらしいです。山に川にまだまだ遊びきれませんね。
    【アルプスちえみ】

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