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ひょうたん池

2010年9月8日 投稿者: アルプスちえみ [ コメントはこちらから: »

ひょうたん池は上高地の明神岳の近くにあるひょうたん型の小さな池です。標高約2280m。
ひょうたん池を目的地とする人は少なく、そこをベースに岩登りをする人が主流のようです。道も登山道とは言えません。クライマーが通り過ぎただけといった感じの直登と藪漕ぎの大変歩きにくい道です。

いつもは登山ルートを載せるのですが、正確な登山ルートを描くことが出来ず、かえって誤解を招きかねないので今回は載せません。道迷いしやすく落石の危険もあるので登山としてはお薦めできません。ルートを良く知っている方と行くようにしてください。
今回はやまたみ登山学校のOB会やまたみ倶楽部の山行で行ったのですが、事前にインターネットで調べてみてもなかなか参考になるようなものが見つかりませんでした。事前に下見に行った仲間からの説明を聞いてもイメージがしにくく失敗したと思ったこともあったので、ひょうたん池へのルートの状況を報告します。山行として薦めているわけではありません。行くか行かないかの判断材料にしていただければ幸いです。

やまたみ倶楽部の山行で、会員15人プラス講師5人の総勢20人。
事前の例会で下見をした方から様子を聞いたのですが、奥又白池のように藪漕ぎが多く、ストックは使えないものだと思い込みストックを持たずに行ってしまいました。これが失敗のその1です。
出だしは登山道のようでしたが、徐々に細い道になります。 明神岳五峰がバンッと見えまぶしく感じるほどでした。 水の涸れた沢に出ます。この沢の辺りが一番迷いやすい場所のようです。


沢を渡ってから藪漕ぎ。女性だと時々顔に笹が当たるほどの高さです。

笹薮を過ぎるとガレ場歩き。直登の急斜面のため石が転がりやすく時々「ラク~(落石)」と叫ぶこともありました。登りは前から転がってくるのが見えるのでまだマシです。大きな石もズルッと滑ることが多く、安定している石を見分けるのに疲れます。小さな石が多いところでは、一歩前に踏み出したつもりが、ズルッと滑って後ずさりしてしまうことも。こんな時はストックがあると便利ですね。

遭難者レリーフの手前にはダケカンバの林とお花畑がありオアシスのようでした。


オアシスとお花畑を通り過ぎると不安定な岩がゴロゴロしている場所。ここも道がどこなのか見失いやすい場所です。


ひょうたん池への目印は2本のダケカンバ「宝の木」。


ひょうたん池のちょっと上で昼食。前穂高岳の3本槍が見えます。この角度で見られる場所はなかなかないらしいです。 ダケカンバの木の枝の向こうには常念岳と蝶ヶ岳も見えました。 眼下には南と北東に梓川が見え、意外に曲がっている流れを確認できました。
登りはまだよかったのですが、帰りは苦手な下り。特にガレ場の下りは苦手で・・・。仲間からストックを1本借りました。この1本が大変役に立ちました。
下りはとても気を遣いました。不安定な石に乗ってしまいあわやという時もありましたが、何とかストックで支えて事なきを得ました。時には草の茎を握りしゃがみながら滑るように小石の上を下ることも。暑さのせいか、緊張のせいか下りでも汗がたくさん出ました。この日の松本市内の最高気温は33.5度でした。9月だというのに信じられない暑さです。風は気持ちよく緊張を和らげてくれました。
笹薮の中は風が通りません。暑かったです。登山口に戻るまでは少しでも水を残して置くように意識していたのでチビチビと水を飲んでいたのですが、途中で水が尽きてしまいました。1.2リットルを飲み干してしまったのです。これが失敗その2です。こうなると精神的に飢えてきます。登山口の川の水が飲みたくてそれを励みに歩くような状態でした。下山してからは約1リットルを一気に飲みました。飢え過ぎです。(笑)今までの人生の中で一番おいしい水でした。
登山口からひょうたん池までは、休憩も含めて登りは約4時間、下り約3時間かかりました。大勢で行ったので時間がかかったと思います。早い人だと登り2時間くらいで行けるそうです。相当早い人だと思いますが。

ひょうたん池山行の注意点などまとめると・・・
・ルートを知っている人と行くこと
・登山初心者は避けたほうが無難
・ストックはあったほうが便利
・水は余裕を持って多めに(水場は登山口だけ。ひょうたん池の水は、飲めそうにありませんでした。体質にもよりますが、2リットルを飲み干した人もいます。自分の体質を知っておくといいですね。)
・登山口にトイレはない(明神館の近くのトイレをお使い下さい)
・笹薮があるので長袖が良い(アザミの仲間のオヤマボクチは長袖と手袋でもチクッとしました。)

ひょうたん池という名前からすると、どことなくコミカルで気楽なイメージを持ってしまうかもしれませんが、道中は厳しいものでした。昭文社の「2008年版 山と高原地図37 槍ヶ岳・穂高岳」には“熟達者向”と書かれています。やまたみ倶楽部で今年の7月に有明山に登りこの山も厳しい山でしたが、仲間からはひょうたん池山行のほうが大変との声もありました。(私は有明山のほうが辛かったです。筋肉痛も尋常ではありませんでした。)

  【2010年9月4日 登山者・記者:アルプスちえみ】

美ケ原 王ヶ頭(百曲りコース・アルプス展望コース)

2010年9月5日 投稿者: アルプスちえみ [ コメントはこちらから: »

美ヶ原高原は長野県松本市、上田市、小県郡長和町(ちいさがたぐんながわまち)にまたがる600haの台地。最高峰の王ヶ頭(おうがとう)は標高2034m。他に王ヶ鼻(おうがはな)標高2008m、茶臼山(ちゃうすやま)標高2006m、牛伏山(うしぶせやま)1990m、物見石山(ものみいしやま)標高1985m、武石峰(たけしみね)標高1973m、焼山(やけやま)標高1907mのピークがある。本州のほぼ中央、八ヶ岳中信高原国定公園の最北部に位置する。日本百名山のひとつ。夏は牛が放牧されています。
今回紹介するコースは、三城(さんじろ 標高約1420m)から九十九折の百曲りコースを経て新しく整備された遊歩道のアルプス展望コースを通って王ヶ頭(おうがとう 標高2034m)に行くコースです。
記憶が定かではありませんが2010年の6月か7月あたりの信濃毎日新聞にアルプス展望コースのことが書かれていて気になっていたので行ってみました。
案内図PDF

アクセス方法

マイカーの場合:松本I.C.から国道158号線を東に向かい松本城方面に行きます。松本城のの北側の道を通りさらに東に向かいます。正面には美ヶ原が見えます。信号機「惣社(そうざ)」で右手方向に進みます。そのまま道なりに進み、途中で左折して林道よもぎこば線(アザレアライン)に入り三城(さんじろ)に向かいます。三城いこいの広場で車を停めます。三城の駐車場は上段がバス専用、下段が自家用車専用になっています。専用駐車場として分けられる前から何度も利用している駐車場ですが、バスが停まっているのを見たことはありません。自家用車はたくさん停まっています。団体で登山をする人はまれなのかもしれませんね。
公共機関利用の場合:松本バスターミナルから松本電鉄バス「美ヶ原高原美術館線」に乗り、バス停「三城荘(さんじろそう)前」で下車。運行日が限定されているのでご確認下さい。問い合わせ先:松本電鉄 電話0263-32-0910

登山口~広小場 35分

三城いこいの広場の脇が登山口です。
前日に雨が降ったような跡がありました。その頃の美ケ原周辺は激しい夕立が3日間続いていました。8月下旬とは言え2010年の夏は猛暑と落雷を伴う豪雨があり、山登りには大変気を遣う状況でした。

ここを通り抜けます。


少し薄暗い森の中を登ります。

登山口から20分ほど歩いた所で、写真のような分岐があります。登りでは赤い矢印の方向に行ってみました。しばらくすると苔むした橋があります。

広小場~百曲り園地(百曲りコース) 70分

広小場(ひろこば 標高約1580m)では珍しく人の姿がありませんでした。ここではよくキャンプをしている人を見かけます。

広小場から上の百曲りコースは三城から広小場までの道よりも明るい森です。上に行くほど明るくなり、トリカブトやフウロソウなどの花が咲いています。

この百曲りについて山と渓谷社の「アルペンガイド17乗鞍・御嶽・霧ガ峰」には“ジグザグ48回”と書かれていました。
水場と思しき場所が2箇所ありましたが、水はチョロチョロまたはポタポタと流れている程度で汲むほどではありませんでした。地図によっては水場の印が描かれているものもありますが、水場はないと思って行ったほうがいいでしょう。
百曲り園地まで10分ほど前の場所の分岐には「(近道)塩くれ場 急坂」と書かれていました。登ってみましたが、グループで行動する場合はこの道は不向きかもしれません。もしかしたら落石の危険があります。このあたりは平らな石(鉄平石)が多く、一見石が転がるように思えないのですが、珍しくタテに転がっていくのを見たことがあります。 近道ではない道とすぐに合流します。近道と言っても1~2分程度の差だと思います。

百曲り園地~王ヶ頭(アルプス展望コース) 60分

このコースの時間はかなりゆっくりです。のんびりと歩きたくなります。
登る前から気になってはいたのですが、やはり雲がかかっていました。せっかくのアルプスの展望が見られなくて残念でした。すっきりと晴れていれば、北アルプス、中央アルプス、南アルプスの日本アルプスの全てが見られ、さらに八ヶ岳、御嶽山、乗鞍岳、富士山も見られることでしょう。

あ~残念。と気落ちすることはありませんでした。このコースは花がいっぱい咲いているのです。花盛りの道を歩ける素敵なコースなのです。

3箇所ほどある岩場は展望台になっていて眺望を楽しめます。そのなかで一番大きな烏帽子岩(えぼしいわ)は百曲り園地と王ヶ頭のほぼ真ん中にあります。

岩の上でコケモモを見つけました。マツムシソウも咲いています。花はなく葉だけのものもあるので踏みつけないように気をつけてくださいね。

王ヶ頭ホテルの下で見つけたヤナギラン。王ヶ頭ホテルの花壇以外で見た唯一の野生のヤナギランです。かつてはヤナギランが有名な美ケ原でしたが笹が繁殖したために今ではほとんど見かけられなくなりました。この日見つけたヤナギランには花が数輪だけ咲いていました。種ができて飛んで増えたらいいのにな~。

王ヶ頭

王ヶ頭(おうがとう 標高2034m)から王ヶ鼻方面を見ても雲が出ていてイマイチ。

王ヶ頭~塩くれ場~美しの塔 35分

広い道を通ります。時々バスが通るのでご注意下さい。
塩くれ場の近くからは「焼山沢」に行く登山道があります。牛が放牧されている牧場内を突き抜けて行きます。焼山滝もお薦めです。「美ヶ原高原 自然保護センター〜焼山滝 往復コース」をご参照下さい。

美しの塔~塩くれ場~百曲り園地 15分


再び塩くれ場に戻ります。「塩くれ場」とは牛に塩をあげる場所です。松本の方言で「あげる」を「くれる」と言います。小学校の夏休みには花に水を与える「水くれ当番」があります。
牛が塩を舐めている様子は「美ヶ原で「塩クレ」を見ました」をご覧下さい。

百曲り園地~三城いこいの広場登山口 75分

百曲り園地から広小場までは45分(百曲りコース)
広小場から登山口までは30分
広小場から15分くらい歩いて写真の橋を渡り左岸(下流に向かって左側の岸)に行くと登りのときに左手に行った場所と5分ほどで合流します。そこに「県民の森」という表示があります。「県民の森」の範囲がどの程度なのか正確にはわかりません。左岸は右岸よりも川に近い場所を歩きます。薄暗いのですが良い雰囲気の道です。写真撮影をしていたら蚊か何かに刺されました。

感想

アルプス展望コースは最高です!王ヶ頭の行き帰り往復でこのコースを歩いたほうが良かったです。牛が見たい方は塩くれ場まで行ったほうが良く見られます。
すっきり晴れ渡った日の眺めも楽しみたいし、春にはどんな花が咲くのかも気になります。山好きの方に断然お薦めのコースです。
【2010年8月28日 登山者・記者:アルプスちえみ】

美ケ原 王ヶ頭・王ヶ鼻(八丁ダルミコース・木舟コース)

2010年8月29日 投稿者: アルプスちえみ [ コメントはこちらから: »

美ヶ原高原は長野県松本市、上田市、小県郡長和町(ちいさがたぐんながわまち)にまたがる600haの台地。最高峰の王ヶ頭(おうがとう)は標高2034m。他に王ヶ鼻(おうがはな)標高2008m、茶臼山(ちゃうすやま)標高2006m、牛伏山(うしぶせやま)1990m、物見石山(ものみいしやま)標高1985m、武石峰(たけしみね)標高1973m、焼山(やけやま)標高1907mのピークがある。本州のほぼ中央、八ヶ岳中信高原国定公園の最北部に位置する。日本百名山のひとつ。夏は牛が放牧されています。
今回ご紹介するコースは、王ヶ鼻(おうがはな)に行く最短の登山コースの八丁ダルミコースと、同じ石切場から登れる木舟(きふね)コースを帰り道にする、行き帰り違う道を楽しめるコースです。

私が持っている登山地図「2008年版 山と高原地図 32 八ヶ岳」(昭文社)には八丁ダルミコースは登山道として描かれているのですが、木舟コースは記載されていないため、この地図を登山口で見るまで全く知りませんでした。
2008年に八丁ダルミコースを登ったときには道標があまりなかったような気がするのですが、今は新しい道標が立てられとてもわかりやすくなっています。
登山口でこの地図をデジカメで写真撮影すればわからなくなったら画面で確認しながら歩けますね。

アクセス方法

マイカーの場合:松本I.C.から国道158号線を東に向かい松本城方面に行きます。松本城のの北側の道を通りさらに東に向かいます。正面には美ヶ原が見えます。信号機「惣社(そうざ)」で右手方向に進みます。そのまま道なりに進み、途中で左折して林道よもぎこば線(アザレアライン)に入り三城(さんじろ)に向かいます。三城いこいの広場で車を停めます。
公共機関利用の場合:松本バスターミナルから松本電鉄バス「美ヶ原高原美術館線」に乗り、バス停「三城荘(さんじろそう)前」で下車。運行日が限定されているのでご確認下さい。問い合わせ先:松本電鉄 電話0263-32-0910
三城の駐車場・バス停「三城荘(さんじろそう)前」からは徒歩で40分ほど車道を下ります。

石切場登山口~王ヶ鼻(八丁ダルミコース) 90分

登山口(標高約1370m)から二人ノ小道の分岐(標高約1880m)までは約70分
二人ノ小道分岐から王ヶ鼻(標高2008m)までは約20分

木舟コースとの分岐を左に登って行きます。

登山口から20分ほど歩くとこんな芸術的なケルンがあります。左側の石の積み方が繊細でとても美しいと思いませんか?


木立の中を歩いていきます。


標高1800mくらいで視界が一気に広がります。

二人ノ小道との分岐の道標がとてもわかりやすくなっていました。
二人ノ小道分岐を過ぎると一番の急坂があります。平らな石(鉄平石)が多く滑りそうなので下りは特にお気をつけて。

王ヶ鼻の直下。あともう少し。石畳のように鉄平石が敷き詰められた道を登ります。ここからの眺めもとても素晴らしいです。

王ヶ鼻(標高2008m)


北アルプスを眺めながらの食事は最高ですね。
近くにいたおじさんたちが、「目の前には北アルプス、振り返れば富士山。ぜいたくだね~。」と喜んでいました。富士山を見るなら午前中の方がいいですね。夏は湿度が高く霞んで見えないことが多いので見れたらとてもラッキーな日です。

王ヶ鼻~王ヶ頭 25分


7月の美ケ原にはトンボがたくさん飛んでいました。あまりにも数が多くて怖いくらいでした。(笑)

この分岐の手前にも分岐がありました。その分岐のほうが目立つのですが、王ヶ頭には直接行けません。私は途中で気がついて引き返しました。

王ヶ頭(標高2034m)



王ヶ頭にも案内図が立てられていました。登山口のものと若干違います。どこが違うかわかりますか?地図が小さくてわからないですよね。すみません。
「アルプス展望コース」が描かれているこちらの案内図のほうが新しいものです。平成22年6月に描かれたものです。案内図PDF

何回も登っている王ヶ鼻なのに毎回全く気がついていなかったのですが、王ヶ頭ホテルの横に祠がありました。天狗が両脇にいるのもおもしろいですね。

王ヶ頭~石切場(木舟コース経由) 65分

王ヶ頭からダテ河原コースとの分岐まで15分
ダテ河原コース分岐から二人ノ小道との分岐まで5分
二人ノ小道分岐から登山口まで45分

王ヶ頭のほうが王ヶ鼻から下るよりも滑りにくいような気がします。

二人ノ小道との分岐で上を見上げるとこんな感じ。

二人ノ小道分岐から15分ほど歩くと登山道に大きな石が転がっていました。大雨の時には要注意の場所だと思います。

さらにそこから15分ほど歩くと急坂になります。
道幅も広く草が生えているので石だらけの所よりも楽なのですが、足が勝手に前に進んでしまうので意外に疲れます。

石切場から王ヶ鼻に行く八丁ダルミコースの冬の様子は「王ヶ鼻」をご覧下さい。

感想

八丁ダルミコースも木舟コースも人通りの少ないとても静かな登山道です。
前日にダテ河原コースを歩いたのですが、ダテ河原コースのほうが花の種類が多く、登山道自体も変化があるように思います。
八丁ダルミコースはほとんど針葉樹の森の中を歩くためとてもシンプルな登山道です。歩いているうちに心もシンプルになるような気がします。王ヶ鼻で北アルプスを眺めながら涼風に吹かれていると「これほどの幸せはない」と思えてきます。

  【2010年7月19日 登山者・記事:アルプスちえみ】

中房温泉駐車場について

2010年8月5日 投稿者: アルプスちえみ [ コメントはこちらから: »

燕岳、有明山登山の駐車場として利用される中房温泉駐車場ですが、2010年7月31日(土)は大変混雑していて、車道に車を止めている方もいました。8月1日には車道に止めてあった車には「駐車違反」の張り紙がされ警察署に出頭するように書かれていました。
マイカーをご利用の方は、穂高方面で乗合バスに乗り換えたほうが良いと思います。
燕山荘のホームページに詳しく書かれていますのでご参照下さい。→こちら  【市民記者:アルプスちえみ】

十文字峠

2010年6月6日 投稿者: アルプスちえみ [ コメントはこちらから:2 通 »

十文字峠(じゅうもんじとうげ)は南佐久郡川上村と埼玉県秩父市を結ぶ古くからある峠。標高約1,970m。(国土地理院の地図では1,970mくらいなのですが、2,035mとされていることもあります) 信州梓山周辺の山村の人々は生活物資を得るためや三峯神社参りなどで多くの人が信州から武州へと峠を越えて行き交いました。古くからある峠道には、旅の安全を願って一里(約4キロ)ごとに石仏が置かれています。
アズマシャクナゲの群落があることでも有名。十文字峠小屋裏手には約1万本のシャクナゲがあり「乙女の森」と呼ばれています。
最後に2010年6月6日の十文字小屋周辺のアズマシャクナゲの様子を記載してあります。


アクセス方法

高原野菜畑マイカーの場合
長野自動車道「松本I.C」から高速道路に乗り、南に向かいます。「岡谷Jct」で東京方面に進み、山梨県の「長坂I.C」で下ります。県道32号線を東に向かい、左折して国道141号線に入ります。北に向かい、再び長野県に入ります。信号機「市場」を過ぎてから右折して、県道68号線に入り川上村に入り、68号線をそのまま進みます。レタスなどの高原野菜の畑の中を通り過ぎ、さらに進むと毛木平(もうきだいら)駐車場に着きます。松本からの所要時間は2時間ちょっとです。

毛木平駐車場 標高1433m 登山開始8:30

8時過ぎに駐車場に着いたころには既に満車に近い状態でした。アズマシャクナゲのシーズンは混むとは聞いていましたが、驚きました。駐車場には水洗トイレがあります。
立派な橋広い林道をしばらく歩きます。左に少し入ると石像と昔っぽい道の案内版があります。「三峰山大権現 右ハ山道 左ハ江戸道」私たちは江戸道に行きます。そこからさらに林道を歩き、駐車場から5分ちょっと歩いた所に分岐があるので林道から外れて左にそれます。まだ新しそうな「千曲源流挟霧橋」を渡ります。

一里観音菩薩橋から10分ほどすると「石像一里観音菩薩」があります。昭文社の山と高原地図には、「五里観音」と書かれています。十文字峠を挟んだ埼玉県側には「四里観音」や「三里観音」があります。

水場 標高1540m付近 9:00

パイプの水場下草がない森
石仏から10分もしない所に水場があります。パイプからおいしい水が流れ出ています。この辺りはコケはありますが、林の中には下草がほとんど見られません。シカが食べてしまうようです。毒草のトリカブト、ハシリドコロ、コバイケイソウなどは大きく育っていました。
シャクナゲの木はありますが、花が咲き終わった後でした。

水場 標高1740m付近 9:35

岩の水場水の案内板
八丁坂の途中に水場があります。「水」と書かれた案内板から少し下に降ります。ここの水場は岩から流れ出ています。こちらもおいしい水です。
カタバミの花カタバミの花が咲いていました。シカに食べられなくてよかったですね。

薪運んでください途中にブルーシートの下に積み上げられた薪がありました。「薪を小屋まで運んでください。お願いします。十文字小屋」と張り紙に書かれています。人助けだと思い、軽めの薪を探し出して運ぶことにしました。

少しきつい坂傾斜がきつくなります。つづら折りの坂をゆっくり登ります。

八丁坂ノ頭 標高約1870m 10:05

楽々大きな薪が2本置かれていました。あまりに大きくて運ぶのを投げ出してしまったのでしょうか?薪を持っていなかった仲間がザックにつけて運んでくれました。
ここから先は楽々です。登山道の下には、薄いピンク色のシャクナゲが見え始め、峠の様子を期待させます。

十文字峠 標高約1970m 10:35

十文字峠十文字峠付近はシカよけのためのネットが張り巡らされています。
ネットの向こうにシャクナゲの花が間近に見られました。花が枯れている木のほうが多かったのですが、それでもきれいに咲いているものもあり「間に合って良かった」と感激しました。今年2009年は例年よりもシャクナゲのピークが1週間~10日くらい早かったのではないでしょうか。(2008年は5月29日に色づき始め、6月13日~20日が見ごろだったようです。2009年は5月21日に色づき始めました。6月1日八分咲き。)

十文字小屋周辺散策と昼食 10:35~12:00

十文字小屋薪を運んできました
小屋は峠のすぐ近くです。十文字小屋で運んできた薪と一緒に記念撮影。

アズマシャクナゲ1「乙女の森」に向かいました。ここは日陰になるらしく、シャクナゲのつぼみもまだありました。森を見渡せるように高台が作られています。登ってみると、「最盛期には相当素晴らしいだろう」と思わせるシャクナゲの群落が広がっていました。

濃い色のアズマシャクナゲ乙女的アズマシャクナゲもう少し早ければ最高乙女の森の高台

下山開始 12:00

キノコの知恵ゆっくりゆっくり自然観察をしながら下りました。通過時間は下記の通り。
八丁坂ノ頭 12:25
岩の水場 12:45
パイプの水場 13:25
毛木平駐車場 14:10
上の写真は下山途中で見つけたキノコ。悪臭でハエを呼び寄せていました。さすがにシカも食べる気にはなれないでしょう。

ベニバナイチヤクソウ群落駐車場の東側の林道脇にはズラ~っとベニバナイチヤクソウが咲いていました。それは、それは見事です。下山後ゆっくり見るといいですよ。シカに食べられなくてよかった~。

感想

アズマシャクナゲの花の色は何とも言えない良い色ですね。「乙女の森」のようにまさに乙女を思わせる優しさがありますね。毛木平からのルートは眺望は良くありませんが、比較的楽に行けるのでお薦めです。昔、多くの人が行き交った街道なので、休憩したい頃にちょうど水場があったり登りきったような場所があったりして無理なく登れます。
しかし、シカの食害には驚きました。冬の山のように下草がない森が続いていました。十文字小屋付近のネットに覆われた中では草が生い茂っていました。本当はこの状態が普通なのですが、山の中は異常事態でした。もしも大雨が降ったら下草がないのでむき出しの大地に雨粒が当たり、地面を削りながら泥水が流れ濁流になったら大変です。一刻も早く手を打つべきなのでしょうが、シカに打つ手はあるのでしょうか?

【2009年6月13日実施 登山者・記者:アルプスちえみ】

2010年6月6日のアズマシャクナゲの様子


十文字峠までの登山道から少し離れた場所ではきれいに咲いています。
←ミツバツツジも見事です。


十文字小屋周辺のアズマシャクナゲは見頃になってきています。
日当たりの良い所は完全に花が開いています。


乙女の森でも咲き始めています。6日はとても天気が良かったので、シャクナゲの葉が日光で反射して上手く写真撮影ができませんでしたが見事に花が咲いていました。つぼみもたくさんあるのでまだまだ楽しめます。
水場に行く途中のアズマシャクナゲはほとんどつぼみでした。長く楽しめそうです。

毛木平駐車場近くのベニバナイチヤクソウはほとんど花が咲いていませんでした。2個だけ花を見つけました。後もう少しで辺り一面咲きそうです。

  【市民記者:アルプスちえみ 2010年6月6日追記】

中倉山(積雪期)

2010年1月20日 投稿者: アルプスちえみ [ コメントはこちらから: »

中倉山(なかくらやま)は長野県上高井郡高山村にある標高1686.5mの山。情報がほとんどない山で、1年を通して登山客も少ないようです。夏だと30分程度で登れてしまいます。
しかし、この山はあなどれません。冬山の醍醐味をたっぷりと味わえる素晴らしい山なのです。

今回の山行は、やまたみ倶楽部だけではなくやまたみ登山学校、NHKの講座の方も一緒だったので講師3人、参加者21人の総勢24人の団体でした。冬山は状況により所要時間が大幅に違うため実施した時間を記入しました。
地図上の青線は下ってきたルートです。

アクセス方法

マイカーの場合 高速道路を松本I.C.から長野方面に向かい須坂長野東I.C.で下ります。国道403号・県道66号を通過して高山温泉郷方面に向かいます。県道66号は山田牧場から先は冬期通行止めになります。封鎖されている所が登山口になります。松本からの所要時間は2時間30分くらい。冬は雪の状況により高速道路もチェーン規制がされ所々渋滞になります。高速道路から下りてからも山田牧場に向けて坂を登るごとに積雪量が増えます。冬用のタイヤ、チェーンが必要です。

駐車場~分岐

出発曇り空
曇り空の中10時過ぎに標高約1490mの駐車場からスタート。駐車場にもトイレはありません。この先にも全くトイレはありませんのでご承知下さい。
県道66号線がスキーコースの一部になっているため静かに下って来るスキーヤーやボーダーに注意しながらゆるやかな坂を登って行きます。

分岐~山頂

10時44分、分岐に到着。標高約1600mの分岐から左手に入っていきます。ここから先はトレースがありませんでした。適当なルートを探しながらラッセルして行きます。先頭の人は時に胸の辺りまで積もっている雪をかき分けて大変です。しかし、列の後ろは完全に踏み固められたトレースを歩くため楽です。私はラク過ぎて手足が冷えてしまいました。列が進むのをじっと待っていられず常に足踏みをしていました。
ゆるやかな登り坂の尾根を歩いていたのですが、山頂手前で急坂になります。冷えに耐えられず、志願して先頭に立ちラッセルをさせてもらいました。しかし、前に進めません。雪が深くてなかなか登れないのです。少しずつ進み楽しくなってきたのですが、足腰が疲れてしまい程なく交代しました。北信地方(長野県の北部)は前日まで雪が降り続いていました。それでこのようにラッセルのやりがいがあったのです。
あともう少しで山頂。写真の林の向こうが山頂です。

中倉山山頂

記念撮影山頂からの眺め
12時16分山頂到着。山頂の標識は少し出ているだけでした。周りを踏み固めて標識が見えるようにして記念撮影。その後は昼食です。青空も見え始めました。

山頂~分岐

13時下山開始。登るときは必死だったので良くわからなかったのですが、同じ坂を下ってみるとあまりにも急な傾斜に驚きました。よく登ってきたものです。

樹氷と青空冬の美しさ
林の中が明るくなり、見上げると素晴らしい光景が!なんて贅沢なんでしょう。歓声をあげたり、見入ったり、幸せいっぱいです。

分岐~駐車場

13時35分、分岐到着。ここからさらに楽しいことが。楽し過ぎて写真を撮るのも忘れてしまいました。誰も歩いていない坂を下っていきます。雪が多くてほとんど沈んでいましたが、スノーシューで坂を滑るように下るのは冬山の醍醐味の一つです。14時3分、駐車場到着。

お薦めの温泉

信州高山温泉郷・七味温泉「紅葉館」
七味温泉という名前の由来は泉質の異なる七つの源泉が湧き出ているからとのこと。
紅葉館の湯の色は、エメラルドグリーンに白を加えたような濁り湯です。とてもきれいな色に目も癒されます。湯の温度は熱め。内湯と露天風呂をつなぐ「洞窟風呂」もあります。
日帰り入浴:大人500円
長野県上高井郡高山村七味温泉 地図 (地図のポイントよりも少し西側です)
電話:026-242-2710

登山者の感想

この山行を提案してくれた講師の飯島さんも引率してくれた北村さんも、夏に中倉山に登ったことはないそうです。冬だけ登りたいそうです。だからと言って冬に多くの登山客が来るわけでもないのです。トレースがないのでルート探しも楽しい冬山です。急傾斜もありますが全体的には程よい傾斜です。良く知っている人と行くことをお薦めします。小さな雪庇もあるので注意してください。
今回は大人数でラッセルしたので体力も持ち、頂上にも行けたのではないかと思います。思いっきり冬の美しさを満喫しました。

  【2010年1月16日実施 登山者・記者:アルプスちえみ】

浅間山外輪山 車坂峠~黒斑山~天狗温泉

2010年1月5日 投稿者: アルプスちえみ [ コメントはこちらから: »

浅間山には外輪山(複合火山の外側の火口縁を構成する山体)があります。黒斑山(くろふやま)は長野県小諸市と群馬県吾妻郡嬬恋村にまたがる標高2404.0mの山ですが、浅間山を構成していた大きな山で2万4300年前に山の一部が崩れてしまったそうです。

今回紹介するルートは、車坂峠から登り黒斑山蛇骨岳(じゃこつだけ 標高2366m)仙人岳(せんにんだけ 標高2319.8m)を通り、浅間神社天狗温泉に下るルートです。浅間山の雄大さと外輪山歩きの楽しさを味わえます。歩く距離が長いので最後はバテました。
やまたみ倶楽部の山行でした。浅間山の噴火状況に応じて別の山も検討していたのですが、浅間山の噴火活動が静かだったので無事に黒斑山登山を行なえました。

アクセス

当サイト内「浅間山」をご参照下さい。

車坂峠~トーミの頭 110分(休憩含む)

午前7時30分標高1973mの車山峠からスタート。常念あきらさんが「浅間山」の記事で書いているように登山中トイレがないのでここで済ませておきましょう。
この日は霧が立ち込めていて周囲の山は見えませんでした。登山道脇の花や実は良く見えました。登山口から間もなくシラタマノキの群生がありました。白い実がごしゃごしゃとあたり一面にあったのでこの先ずっとあるものだと思い込みその場で写真を撮らなかったので撮り損ねてしまいました。美しいものを見たときにはとりあえずその場ですぐ写真を撮ったほうがいいですね。
途中でマイクロバスから見えたものすごい上り坂。まさか登るとは思っていませんでした。講師の飯島さんからこれから登ると聞いたときには他にもそう思った人がいて「え~っ」と思わず叫んでいました。
まさかあの坂登るんです

トーミの頭~黒斑山 40分

黒斑山は広くないということだったので手前の浅間山監視カメラ設置場所で休憩。霧が薄くなり始め浅間山と黒斑山の間の下の様子がチラッと見えたときには美しさに感動しました。

黒斑山~蛇骨岳 40分


黒斑山山頂で記念撮影しましたが、他にも登山客の方がいて記念撮影の順番待ちのような状況だったため早々に立ち去りました。


蛇骨岳に向かう途中も素晴らしい眺めです。

蛇骨岳~仙人岳 20分

待望の青空蛇骨岳で一休み
蛇骨岳は広々としています。やっと青空も出てきて他のグループもここでゆっくりと昼食をとっていました。
浅間山をバックに仙人岳に向かう
蛇骨岳から10分ほど歩いた所で浅間山をバックに記念撮影。

仙人岳~Jバンド手前 30分

仙人岳仙人岳からの眺め
     仙人岳           仙人岳からの眺めも良い
この先を歩く浅間山を見ながら休憩
仙人岳からの途中で休憩。霧も晴れて浅間山がばっちり見えました。嬬恋村側は雲海が広がっていたのですが、雲がなければキャベツ畑が広がっているそうです。

Jバンド~賽の河原 55分

Jバンド思わず見とれる
この山行での一番の難所がJバンドです。急な下り坂のため自信のない人には安全確保でロープを体につないで下りました。ゆっくりと落ち着いて下れば大丈夫です。特に注意する所は10分もないくらいですが、注意しなければと思って首を伸ばして下を見ていたせいなのか翌日は首周りが痛くなり2日半痛みが続きました。山行後のストレッチが足りなかったのかもしれません。Jバンドを20分下ると平原湯の平になります。Jバンド上部は標高約2240m、下り坂が一段楽するのは標高約2130mです。湯の平からの浅間山の眺めも素晴らしいです。私のカメラには収まりきれませんでした。
美しいライン後ろは浅間山

賽の河原~火山館 30分


賽の河原(さいのかわら)は浅間山への登山道との分岐です。浅間山の噴火活動は静かになっていましたが安心できる状態ではないため立ち入り禁止になっていました。

火山館~天狗温泉 105分

火山館にはトイレ、飲料水場があります。火山館は浅間神社の隣です。牙山(ぎっぱやま)の姿は天狗が住んでいそうな感じです。鳥居と牙山を見ていると何やら物語があるように思えてきます。
火山館物語

火山館から下り始めると素晴らしい紅葉が見られました。牙山はやはり存在感があります。

案内板不動滝
この下りの道は途中で二手に分かれます。その先は再び合流するため不動滝を見て蛇堀川(じゃほりがわ)に沿って下るコースと少し楽なコースを好きなほうを選んで下りました。私は川沿いのコースにしました。温泉の成分のためでしょうか、蛇堀川は濁っていました。
午後4時天狗温泉到着。

お薦めの温泉 天狗温泉


天狗温泉は鉄分の多い赤褐色の湯で見た目からして体に良さそうです。登山後の体にはたまらない温泉です。極楽極楽。

営業時間:午前11時から午後4時まで (お客様が多かったためかこの時は入れてもらえました)
料金:大人500円
泉質:単純鉄冷鉱泉
効能:リウマチ、神経痛、筋肉痛など
天狗温泉浅間山荘 長野県小諸市甲又4766-2
         TEL0267-22-0959 
         ホームページ 天狗温泉の説明

記者の感想

黒斑山から見る浅間山は有名なようですが霧のため印象がほとんどありませんでした。蛇骨岳の手前あたりからずっと浅間山と麓の湯の平の景色に見とれていました。なだらかなラインに魅せられました。蛇骨岳や仙人岳、Jバンドのほうがよかったなぁと記憶に残っています。山登りは天候で印象が左右されますね。
やまたみ倶楽部の登山だったためマイクロバスをチャーターして車坂峠から登り天狗温泉に下りてくることができました。登り口に戻らない山行は普段なかなかできないため貴重な体験でした。温泉で一緒になった女性グループは私達と同じルートでした。天狗温泉までタクシーに来てもらい車坂峠に戻ると言っていました。その手もありましたね。
  【2009年9月27日実施 登山者・記者:アルプスちえみ】

中央アルプス 千畳敷~木曽駒ケ岳~濃ヶ池

2010年1月5日 投稿者: アルプスちえみ [ コメントはこちらから: »

木曽駒ケ岳(きそこまがたけ)は木曽郡上松町・木曽町、上伊那郡宮田村にまたがり中央アルプスの最高峰標高2956mの山。日本百名山の一つ。写真の右端のピークが木曽駒ケ岳、左奥は御嶽山。
今回紹介するルートは千畳敷(せんじょうじき)から木曽駒ケ岳に登り、馬ノ背(うまのせ)を通り、濃ヶ池(のうがいけ)・駒飼ノ池(こまかいのいけ)を廻って千畳敷に戻るルートです。木曽駒ケ岳への最短コースであり、馬ノ背では静かに尾根歩きを楽しみ、濃ヶ池周辺では素晴らしい紅葉が見られるのでお薦めします。やまたみ倶楽部の山行。当初予定では宝剣岳も登る予定でいましたが、危険を伴うためやめました。

アクセス

当サイト内「中央アルプス 木曽駒ヶ岳・宝剣岳」をご参照下さい。

千畳敷~乗越浄土 50分

午前7時、標高2612mの千畳敷からスタート。登山道はよく整備されています。しかし登る人が多く、歩くスピードも人それぞれなので後から追い抜かそうとしている人に気づかずぶつかりそうなこともありました。歩いている人の中には山登りの装備ではなく観光ついでに登ってきてしまった人も多く見かけました。危険回避のためにも声を掛け合って登りたいものです。八丁坂から上は傾斜がきつくなるので登山装備が望ましいと思います。
千畳敷からの眺めスタート

乗越浄土~木曽駒ケ岳 75分(休憩含む)

乗越浄土乗越浄土からの眺め
乗越浄土(標高約2850m)周辺はなだらかになっています。しかし、稜線に出たため風が強く吹きつけていて寒さのため合羽を着たのですが、風の中で合羽を着るのは飛ばされないように気を遣い大変でした。手袋ははめていたのですが、もう一枚重ねたいくらい手も冷たくなりました。乗越浄土から木曽駒ケ岳に行くまでには小屋がいくつもあります。トイレは200円で使用できます。
中岳(標高2925m)は風に気を取られていたせいか気がつかずに通り過ぎてしまいました。
木曽駒ケ岳への登山道は石がごろごろしていますが広く歩きやすいです。

木曽駒ケ岳山頂

木曽駒ケ岳 到着記念撮影
山頂からは360度のパノラマが楽しめます。近くに御嶽山があり、北に目を向けていくと乗鞍岳、北アルプス穂高連峰・槍ヶ岳もしっかり見えます。北東には八ヶ岳、東には南アルプス、その向こうには富士山も見えます。天気が良く、ぜいたくな時を過ごしました。
御嶽山南アルプス 奥には富士山

木曽駒ケ岳~馬ノ背八合目 90分(休憩含む)

馬ノ背馬ノ背最高
この馬ノ背は最高です。2回ほどツアーグループとすれ違った程度であまり人が通らず思う存分眺めを楽しみました。風も弱まり心地よく歩くのが楽しくて仕方がないほどでした。時々急傾斜もありますが、比較的歩きやすいと思います。

馬ノ背八合目~濃ヶ池 20分

馬ノ背八合目から濃ヶ池に下るうちに登山道の脇の木の丈も高くなっていきます。
八合目から下って濃ヶ池目前

濃ヶ池~駒飼ノ池 60分(休憩含む)


濃ヶ池周辺ではまだまだ紅葉が楽しめました。午前11時30分頃ここで昼食を食べることができ紅葉もおいしく頂きました。写真の奥に見える小さなピークは宝剣岳です。


濃ヶ池を過ぎた所がまた一段と素晴らしい紅葉でした。


標高約2630mまで下り、徐々に登っていきます。

駒飼ノ池~乗越浄土 50分(休憩含む)

駒飼ノ池まだまだ登る
駒飼ノ池(標高約2710m)から標高約2860mの稜線に出るまでが少し辛かったです。「あそこまで登るんだぁ~」一度下ってしまうと気が抜けるため気持を登りモードに戻すのが大変です。

乗越浄土~千畳敷 35分

朝は雲海が広がっていたのですが下る頃には駒ヶ根市街がはっきりと見えるようになりました。

午後2時30分頃千畳敷に到着するとロープウェイ待ちの整理券が配られていました。乗車予定時間が書かれていて待ち時間は1時間20分でした。実際は15分ほど早まりました。ロープウェイ待ちで一緒になった男性は県外から来た方だったのですが、午前9時ごろに菅ノ台バスセンターに着き、バスに乗るのに3時間待ち、登りのロープウェイに乗るのに1時間30分待ちだったそうです。下りのロープウェイの整理券を先にもらってから散策すれば良かったと言っていました。
下りのバスはそれほど待たずに乗ることができました。

記者の感想

私は中央アルプスの山に登ること自体初めてだったのですが、馬ノ背を歩くのが気持ちよく、濃ヶ池周辺の美しさにも感激しました。天気が良かったのも大きなポイントだったと思います。登山道は歩きやすく危険箇所もほとんどないため家族で行くのにも良いと思いますが、下ってから登りになった時にはきつく感じます。
今回の山行のリーダーは木曽駒ケ岳には何回も登ったことがあるのですが、今回のルートは初めて歩き、このルートがこんなにも良かったとは知らなかったと言っていました。
2009年の長野県内の紅葉は例年に比べて1週間~10日早く、千畳敷周辺も同様でした。しかし、観光客や登山客は多く、菅ノ台バスセンターに午前6時前に長蛇の列ができていて驚きました。私達はタクシーを予約しておいたので待たずに済みました。ロープウェイの運行は始発のバスが到着してからなのでしらび平の乗り場では寒い中しばらく待ちました。それでも菅ノ台バスセンターで列に並ぶよりは良かったと思います。リーダーの機転のおかげです。
  【2009年10月4日実施 登山者・記者:アルプスちえみ】

金松寺山 天狗岩

2009年9月8日 投稿者: アルプスちえみ [ コメントはこちらから: »

金松寺山(きんしょうじやま)は標高1625m。
天狗岩(てんぐいわ)は標高1963.9m。眺望が良く、天気が良ければ乗鞍・御嶽・穂高・富士山まで見えます。
どちらの山も松本市梓川にある里山です。登山道は良く整備されていて歩きやすく、技術を必要とする箇所はなく安全に登れます。

梓川地区の観光ガイド冊子の天狗岩の写真を見たときから気になっていた山でした。(天狗岩の上に人が立ちその後ろに安曇野が広がっている写真) 山を良く知っている人から金松寺山付近は熊がよく出ると聞いていた(熊と格闘した人もいたらしいです)ので市民登山の日を心待ちにしていました。募集人員は200人ですが例年100人くらいの人が参加しているようです。これだけ大勢だと熊だって出てこないと思ったからです。金松寺山・天狗岩の市民登山は毎年6月の第一日曜日に行なわれます。
注:平成22年度の市民登山は開催がありません。平成23年度以降の開催については、平成22年6月4日(金)現在未定です。(修正:観光温泉課)

アクセス方法

<マイカーの場合>国道158号線を上高地方面(西)に向かい、東筑摩郡波田町に入り波田町役場近くの信号機(信号記名無し)で右折して梓川橋を渡りT字路で右折してしばらく行くと左手に金松寺に行く案内があるのでそこを左折。道なりに上がっていくと金松寺が左にあり、さらに登っていくと車止めゲートまで行けます。空き地に数台車が止められます。トイレはありません。
市民登山の日は金松寺のすぐ下の梓川大久保グランドに車が置けます。トイレもあります。
<公共交通機関の場合>上高地線「波田町駅」で下車。波田町役場に向かって下り、信号機を左折、後はマイカーの場合と同じ道を行きます。

大久保グランド(標高約770m)~登山口(標高約1100m) 約50分

7時から受付が始まり、7時30分出発前にグランドで主催者の方の話を聞きます。金松寺山・天狗岩は60~70年ほど前は小学生の遠足場所だったとのこと。このグランドからでさえ標高差は1200mくらいあります。昔の小学生はたいしたものです。
市民登山と言ってもグループになって登るわけではなく自分のペースで個人個人登って行きます。
スタート車止めゲート林道を歩く林道を歩いて行く
登山口までは舗装はされていませんが車が通る林道を歩きます。情報収集をよくしていなかったためにこんな歩きやすく広い道がずっと続くものだと思ってしまい油断してしまいました。標高差1200mですからそんな訳はありません。

登山口~分岐(標高約1530m) 70分

登山口ヒノキ林
登山口からが本格的な登山道になります。油断していただけにきつくなる傾斜がこたえました。それでも林の中に入るので木陰になりありがたかったです。ヒノキが気持がいいくらいまっすぐ伸びています。分岐の前に4分間くらいほぼ平らな区間があります。精神的にも休まります。

途中に「しだれカラマツ」と書かれた案内がありました。あまり気にしていなかったのですが、帰ってきてから松本市特別天然記念物だと知りました。詳しくは→こちら

分岐~金松寺山頂上(標高1625m) 10分弱

分岐階段状の登山道
金松寺山に向かう道(赤矢印)と金松寺山を経由せずに天狗岩に向かう道(青矢印)に分かれます。金松寺山に向かう道は階段状になります。この一段一段がとてもきつく感じます。汗をかいたので水分を思いっきり摂りたかったのですが、500ミリリットル分の飲み物しか持って来ていなかったのでチビチビと大事に飲みました。

金松寺山頂上~天狗岩頂上(標高1963.9m) 70分

頂上は林金松寺山三角点
金松寺山頂上の展望はよくありません。木に囲まれ林しか見えません。ベンチがいくつかあります。三角点は目立つようになのか真っ赤に塗られてました。
金松寺山頂上の手前にベンチがありそこは多少景色が楽しめるようです。
頂上には市民登山参加者ではない若者グループがカセットコンロを持ってきて料理をしていました。
市民登山参加者は自分の体力に応じて金松寺山で引き返しても、天狗岩まで行ってもどちらでも構いません。金松寺山まで来るのにも結構疲れたのでここでどうするか悩むところです。金松寺山から天狗岩頂上までは大体1時間30分かかると聞きましたが、まだ10時になっていなかったので15分くらい休憩をして登ることにしました。

天狗岩からの眺め天狗岩でイワカガミ'
天狗岩頂上に行く前に天狗岩に行きました。眼下には霧が巻いていましたが美しい新緑の山々が広がっていました。先に天狗岩頂上に登った人たちがここのほうがいい眺めだと言っていました。地図を持っている方がいたので、時折見える梓川と上高地線や新島々付近や近くの山を地図で確認しながら40分以上岩の上にいました。天狗岩の手前にはイワカガミが咲いていました。

天狗岩山頂~分岐 45分

頂上は大賑わい眺めの案内板
天狗岩から天狗岩山頂までは2分です。天狗岩山頂は大勢の参加者が昼食をとっていました。あまりにも大勢だったのでゆっくりと歩き回って展望を見渡す感じではなかったのでちょっと見渡しただけでしたが遠くは霧のため見える状況ではありませんでした。家に帰ってきてから思ったのですが、景色が見えなくても天狗岩の上にいる人の写真くらいとって置けば良かったと心残りになりました。
見えてくる市街地心地よい眺め
山を下る度に市街地も見えてくるようになります。時々止まって風景を楽しみました。
途中で家族連れに追いつきました。小学1年生くらいの男の子が転びながら、しかし何もなかったかのようにすぐに歩き始める早さに驚きました。何回も転びかけては立ち直り、身の軽さなのか転び歩きです。しかも頂上まで登ったというのでさらに驚きました。昔の小学生だけではなく、今の小学生もたいしたものです。
分岐
金松寺山経由の道(青矢印)には行かずに、下の道(赤矢印)に行きました。

雑木林美しい緑
陽に透ける葉の緑が美しい。
分岐に行くまでに「水場」と書かれた水溜りがありましたが、水は濁り飲めそうにありません。「水場」の字も上下逆さまになって取り付けられていたので水場ではないということでしょう。

分岐~登山口 45分

大久保グランドも見える
下りは本当に楽です。少し木が伐採されて見通しの良いところではゆっくり眺めを楽しむ余裕も出てきて、天狗岩で地図を見せてもらった方々と再び一緒になり松本平の大きな建物を指差しながら確認しました。

鹿除け金網鹿除けゲート
登山道脇には金網が張られていました。時々扉状になっているものもあり、何かと思ったら「カモシカよけゲート」とのことでした。駐車場で帰りにもらった登山道案内図には「カモシカよけゲートは開けたら必ず閉めましょう」と書かれていました。この案内図登る前にもらっておけばよかった~。目安の時間も書かれています。
登山道案内図

登山口~大久保グランド 45分

登山口まで来れば後はもうちょっとです。水分をごくごくと飲みました。途中からご一緒した方も同じ考えだったのですが、出発前に「グランドまで戻ってきたら冷やしたリンゴジュースが用意してあります」と言われていたのでのどの渇きを我慢しながらリンゴジュースを楽しみに下って来ていました。
途中からご一緒した方々は、お一人は県外から松本に移住してきた方で、もうお一人は信州への移住を検討している方でした。私は生まれも育ちも松本なので、お二人から松本の魅力を逆に教えていただきながら、松本や信州を語り楽しくあっという間にグランドに着きました。市民登山の思いがけない楽しさでした。
グランド到着おいしいリンゴジュース
グランドに着くと待望のリンゴジュースが待ってくれていました。「おかわりしてもいいですよ」と言われ遠慮なくおかわりさせていただきました。川で冷やされていたらしい梓川のリンゴジュースはと~ってもおいしかったです。いつもだと1本550円のジュースが500円で売られていたので買っちゃいました。

お薦めの風呂・温泉

梓水苑(しすいえん)
一刻も早くさっぱりしたい方にお薦め。温泉ではありませんが、北アルプスの天然水を汲み上げて沸かしたお風呂です。大久保グランドから車で5分くらい。湯の温度は熱め。一番近い風呂なので、ちゃちゃっと行動したい方に良いと思います。
 長野県松本市梓川倭4262-1 地図
 TEL  0263-78-5550
 外来入浴 午前10時~午後9時
    火曜日は午後3時~午後9時
 休館日 第二火曜日
 料金 大人350円 子供150円
 詳しくは 梓水苑(ホームページ) をご覧下さい

波田町温泉入浴施設 竜島温泉(りゅうしまおんせん)せせらぎの湯
ゆっくりと疲れをとりたい方にお薦め。湯の温度は低め。露天風呂あり。お肌に優しい感じの泉質で入浴後もしっとりします。地元の人に人気の温泉ですが、北アルプスの登山者が帰りに立ち寄ることも多く、混み合うことがあります。大久保グランドから車で15分くらい。
 長野県東筑摩郡波田町竜島3452 地図
 TEL 0263-94-1126
 営業時間 午前10時~午後10時まで
 休館日 毎週月曜日
 料金 大人500円 子供250円
 詳しくは 波田町公式サイト 竜島温泉せせらぎの湯 をご覧下さい

感想

山頂からの眺めは生憎楽しめませんでしたが、思っていたよりも楽しい登山になりました。標高差1200mで水場がないのは辛いです。水分は多めに用意したいと思いました。
この市民登山は自分のペースで進んで良く、天狗岩頂上を1時に下り始めればいいとのことです。早く下山できた人から順次帰ります。毎年6月の第1日曜日に実施するので参加するといいですよ。
主催者:松本市梓川観光協会、梓川ふるさと振興公社
お問い合わせ先:松本市梓川観光協会(松本市梓川支所経済課内)
   電話:0263-78-3000

  【2009年6月7日実施 登山者・記事:アルプスちえみ】

長峰山

2009年9月6日 投稿者: アルプスちえみ [ コメントはこちらから: »

長峰山(ながみねやま)は安曇野市明科にある標高933.3mの里山です。歩いて登る人よりも車で行く人のほうが多い山です。車道が光城山に続いているので長峰山・光城山を縦走することもできます。
昭和45年5月に長峰山に川端康成(小説家)、東山魁夷(画家)、井上靖(小説家)の3名が来たことがあります。それは当事の南安曇郡穂高町が北アルプス山麓の自然と開発の調和実現のために川端康成に意見を求めてのことでした。頂上には東山魁夷の文章が石碑として刻まれています。
当時の様子は安曇野市のホームページ「三人の作家安曇野来訪」に詳しく書かれています。

アクセス方法

<マイカーの場合> 国道19号線を北に向かい安曇野市明科の中川手簡易郵便局が左手に見えると国道19号の右側には長峰荘の看板があるのでそこで右折します。小さなトンネルを通りまっすぐ登っていくと長峰荘に出ます。登山口の駐車場は長峰荘のすぐ上にあります。

長峰荘登山口(標高約580m)~尾根 約25分


良く整備された登山道で歩きやすいです。
←登り始めはこんな感じ。

少し上にいくとアカマツの林になります。
傾斜はそれほどきつくありません。

尾根~車道 約20分

尾根の林アカマツ妖怪
尾根伝いはゆるやかな坂道です。気持のよい雑木林の登山道。尾根に上がってくるまでのアカマツはまっすぐに伸びていたのですが、尾根にあるアカマツは幹が太く曲がっています。木の妖怪のように感じます。
石仏良いお顔
傾斜が若干きつくなった所には小さな石像があります。いいお顔です。

車道~長峰山頂上 約10分

車道をしばらく歩きますが、3分くらいで車道から左手に入っていくと草原が広がっています。

パラグライダー離陸'頂上のモニュメント
頂上付近にはパラグライダーが飛び立つように滑走場があります。頂上には大きなモニュメントもあります。
そして東山魁夷の石碑も。石碑には「安曇野を想う 東山魁夷 五月の若緑に蔽われた安曇野はなんと美しかったことか 上高地から流れ出る梓川が高瀬川と合流し犀川となって北に流れる平野の上に高く連なる北アルプスの山々 常念、東天井、燕と長峰山の上で案内人の指し示す残雪の嶺々を仰ぎながら飽かず眺めたひとときが忘れられない」と書かれています。(石碑の文字は読みにくかったので、安曇野市役所明科総合支所の方に教えていただきました)

雲がかかる北アルプス北アルプスを一望できるはず
展望台がありますが、展望台の上からは木が邪魔をして眺めがいまいちです。下で見る眺めのほうがいいです。
展望台展望台からの眺め

長峰山頂上~天平の森 約10分

天平の森へ看板

天平の森はキャンプ場・コテージ・天文台・展望風呂・食堂などもある複合施設です。畳敷きの休憩所があり、自然観察や星に関する本を見ることもできます。

天平の森~長峰山頂上 約15分


天平の森と頂上の中間には蝶の森があります。立て看板によると安曇野市「長峰山を愛する会」の人たちが平成13年から山の手入れをして蝶が生活できる森を作ったようです。

長峰山頂上~長峰荘登山口 約35分

歩きやすい登山道なので足がすいすい運びます。あっという間に登山口に着いてしまいました。
きのこナデシコ花菌類?

感想

今年(2009年)の梅雨明け以後は天候がぐずつき急変することも予想されたので標高の高い山に行く気になれませんでした。それでも山を歩いていないと体がなまってしまいそうでどこか歩きたいな~という時にお薦めの山です。空き時間にちょこっと登れる感じもいいです。下山後にすぐ長峰荘で温泉に入れるのもうれしいです。長峰荘に関しては当サイト内「光城山」をご覧下さい。

  【2009年7月26日実施 登山者・記者:アルプスちえみ】