松本を知る

松本平の方言

懐かしく、温かい、郷土を代表する「松本言葉」です。

 南北に広い長野県では、地域によって少しずつ方言が違います。世代にもよりますが、松本平では、しゃべりの語尾に「ダ」「ジ」「ズラ」「マショ」などをつけるのが一般的です。信州大学へ受験に来た学生がタクシーの運転手さんに大学の場所を尋ねたところ『ほれ、マエデ(より本格的にはメエデと発音)にあるのが信大ダジ』と言われ意味が分からなかったとか。「マエデ」とは単に「前」ということなのですが、デはどこからきたのでしょう?

《主な方言をご紹介》

  • アダケル:あばれる。
  • イボツル:すねる。ふてくされる。
  • ウツカル:よりかかる。「ヨッカカリましょ」もよく使う。
  • オゴッツォ:ご馳走。
  • オゾイ:良くない。悪い。
  • オチョベ:おべっか。「オチョベタレル(おべっかをつかう)」
  • オツクベ:正座。
  • オテショ:小皿。取り皿。
  • オロヌク:間引く。
  • オンジョ:文句。泣き言。
  • カワイヤ:気の毒。安曇大野川で使う。「そういわれりゃ、カワイヤ」と言われたら、可愛いとほめられたのではありませんのでお気をつけて。
  • カンシャレヤイ:堪忍してくれ。安曇大野川で使う。
  • コク:言う。「そんなことコク(言う)な」。オンジョを合わせると「オンジョばかりコイてるんじゃね~」となる。
  • ゴシタイ:疲れた。ゴシテ~とも。安曇大野川では、「コゥエ~(疲れた)」の表現も。
  • コズム:沈む。液体の中に沈殿する。
  • ササラホーサラ:てんやわんや。
  • ズクナシ:信州では広く一般的に使われています。意味は「気力がない」また「気力のない人」
  • ゾウサネエ:訳もない。手間がかからない。
  • タッコネエ:不器用。安曇稲核で使う。
  • ツモイ:きつい。窮屈。
  • テキナイ:疲れて気力がない様子。テキネ~とも。
  • トブ:走る。「トビックラ(かけっこ)」。「トンデケ!」は、空を飛べではなく『走って(急いで)行け!』です。
  • ナンタラズ:なんということもない。取るに足らない。
  • ハカイク:はかどる。「今日はハカイッタジ」
  • ヒトッキラ:ちょいの間。「ヒトッキラ、トンデッテくら~」は、ちょっとの間で行って来ること。
  • ヒヤカス:(水に)浸す。
  • ワニル:照れる。アガル。

 ほかにも、日常何気なく使っているちょっと変わった言い回しで「鍵・ボタンをカウ(かける)」、「イタダキマシタ(ごちそうさまでした)」などがあります。文字ではイントネーションが伝わりませんので残念ですが、その響きは「懐かしくて、あったか」。ずっとずっと大切に使っていきたいものです。

信濃毎日新聞松本専売所「信州・松本お国言葉」(別ウィンドウ表示)