【松本大好き!M100】#007…スタイリスト:伊藤まさこさん

2011年12月24日 投稿者: kobayashi [ コメントは、以下の入力欄からどうぞ

伊藤まさこさんは、5年ほど前から松本に住んでいます。生活全般のスタイリストとエッセイなども書かれています。同世代の女性にとても人気があり、松本市の女性の中には、“街中でまさこさんに会えるのでは”・・・と期待しながら過ごしている方もいるほどです。

◆著書で紹介されている「美味しいお店」などは、どうやって知ることになったのですか?◆
私自身がとても食いしん坊なので、それを知る友人や知人、またお店の方からお薦めを聞くことが多いですね。
取材にうかがうと「ここもお薦めですよ」など皆さんとても親切に教えて下さいます。
そんなところから「おいしい」の輪が広がっていくことがとてもいいな、と思っているんですよ。

◆松本の食べ物に関してどう思われますか?◆
土地からの恵みにあふれている、というのが第一印象。
旬を味わうということも、こちらに住んでからひしひしと感じるようになりました。
それからみなさんご自分で野菜を作っている方が多いですね。
「たくさん採れたから」と、食べきれないくらいの旬のお野菜を頂くことがあります。
昨日も大根をもらって、今日も大根をもらうというように。
一度には使いきれないので、様々な料理法を考えたり保存食を作るようになりました。
いただいた果物でジャムを一年分仕込んだり。
かりんや杏など、今まではあまり身近ではなかった果物に出会ったのも、信州に住むようになってからのことです。
かりんの砂糖漬けや杏のシロップ煮など、とても新鮮に感じました。
食はとても豊かですよね。東京では一握りのクレソンが数百円もするのに、こちらではクレソンはきれいな小川に自生している。
自分で摘んだクレソンを東京に住む友人に送ることもありますよ。
「なによりの贈り物!」と感激されることもしばしばです。
印象としては県外から移り住んで来た方のほうが信州の食材をおもしろがったり意外なアイディアで食卓に取り入れているような気がします。

旅先でおいしい料理をいただいて“家でも試してみようかな?”と思うこともあります。
先日、フランスを旅した時、バスク地方の田舎料理を食べました。
りんごを甘く煮てフードプロセッサーでスープ状にしたものにホワイトチョコレートのムースがポコッと乗っかり、薄くすらスライスしたパウンドケーキが添えられていて、とても美味しいデザートに出会って感動したんです。
家に帰ったらぜひ信州のりんごを使って作ってみよう、そう思いました。

◆ まさこさんから教えていただいた料理◆
〔リンゴ〕
リンゴ酢
酢にリンゴを入れて漬け込むだけです。リンゴは皮も芯もつけたまま。氷砂糖を加えて甘くしたものはペリエなどで割って飲むとおいしいですよ。
生でリンゴを食べるよりも調理して食べることが多いです。ジャムをつくるときにキャラメルクリームを入れるのもいいですよ。

〔松本一本ねぎ〕
ねぎと鴨肉の鍋
ねぎを5cmくらいに切り、フライパンで焼き色をつけます。しょうゆと酒、塩で味を整えただし汁にねぎと一口大に切った鴨肉を入れて煮ます。食べる直前に生のねぎを薄く斜め切りしたものを沢山入れていただくととてもおいしいですよ。鹿教湯(かけゆ)温泉のある旅館に行っていただいた食事からヒントを得たレシピです。
松本一本ねぎは、オーブンや鉄のフライパンで焼き色をつけてマリネにしてもおいしいですね。

〔長いも〕
長いもの焼き海苔和え
長いもは皮を剥き、一口大に切った後片栗粉をまぶして素揚げにします。焼き海苔と醤油を加えて和えます。
オーブンで長いもを焼いてオリーブオイルをかけて食べるのもとても美味しいです。長いもの皮は剥かなくてもいいですよ。

〔クレソン〕
クレソンのしゃぶしゃぶ
みりん、しょうゆで味を整えただし汁にクレソンをシャブシャブと通していただきます。
クレソンのおひたしも、都会ではなかなかできないぜいたくな一品です。

◆今、興味のあることは何ですか?◆
私の原点の仕事、料理家のスタイリングをしたいですね。
具体的に言うと、料理家がつくる料理以外のことのセッティングです。
器を揃える、コーディネートする、というだけではなくて、その場の空気を演出する、そんな料理まわりの世界観を広げられたらいいなと思います。
仕事に関しては、“慣れないように”しています。
仕事のしやすさから言えば、慣れているほうが楽だと思います。
でも、慣れないことのほうが面白いと思います。
今、料理家さんたちとある企画を考え中です。あれこれ考えてワクワク楽しんでいます。
今までやってみたことのないスタイルに挑戦するのも楽しいです。

◆どんな感じで仕事をされているのですか?◆
今は「LEE」や「芸術新潮」など5誌の連載を抱えています。
撮影の時も、原稿を書くときも、他に用事がなにもない状態にしてから望みます。
気が散りますから・・・
家事や他の仕事はいっさい片付けておき、今目の前にある仕事だけに集中できるようにします。
原稿を書くときはお茶なども入れ替えないでいいようにポットにお茶をたっぷり入れておくんですよ。
ストイックに聞こえてしまうかもしれないけれど、この方が効率がよいし仕事とそうでないときの頭の切り替えも素早くできるので・・・

◆ 松本で好きな季節はいつですか?◆
冬です。山の景色が好きです。空気の質が違うと思います。それに、お蕎麦も美味しいし!

インタビュー終了後、帰り際にリースの写真を見せてくれました。「森で拾って作ったんですよ」と。松ぼっくりなどがついているかわいいリースでした。お友達にプレゼントして周ったんだとか。
こんなところが“かわいい~ すてき~ 私もやってみたい”となるのでしょう。まさこさんは、身近なことを素敵にする魔法使いみたいな方ですね。

<記者の感想>
まさこさんは、「私の職業は、“不要不急”の職業です」と言っていました。どうしても必要ということもなく、なくても生きていかれるということです。話をしていて、まさこさんのしていることは、“うるおい”の仕事だと思いました。世の中の動きは“削る”方向に進んでいます。そんな時だからこそ潤いが求められるのでしょうね。まさこさんは、今必要とされている人なんだな~と感じました。 【市民記者:小林】

手持ちしたまさこさんの著書を開きながら、ざっくばらんにお話頂いたまさこさんに今まで以上に好感をもちました。
お化粧に関する著書はありませんよね?という話をしたところ「そちらの方にはあまり興味がないから」とお答えになりつつもとてもおきれいなところが素敵だなぁと思いました。
松本の町でひょっこりまさこさんにお目にかかることもありそうなくらい、私達が普段いる場所にまさこさんもいらっしゃりそうで、とても嬉しい思いでインタビューを終わりました。 【市民記者:にしむら】

インタビューのときに持参した本
1.「毎日ときどきおべんとう」 PHP研究所 2006年4月18日第3版
2.「信州ハンドクラフト手帖」 信濃毎日新聞社 2010年5月29日初版 2011年6月10日第3版
3.「信州てくてくおいしいもの探訪」 文芸春秋刊 2010年9月15日初版
4.「松本十二か月」 文化出版局 2011年4月24日第1版

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